そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

当サイトおすすめ映画直近の4作品

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汚れたダイヤモンド

監督:アルチュール・アラリ

(完全ネタバレ)ラスト10分のピエールの描き方が見事

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あさがくるまえに

監督:カテル・キレヴェレ

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。

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ブランカとギター弾き

監督:長谷井宏紀

(ネタバレ)映画はシンプルなのに物語は深い

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残像

監督:アンジェイ・ワイダ

アンジェイ・ワイダ監督の遺作、心に残る映画です!

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最新記事

映画(ほぼネタバレ)「歓びのトスカーナ」ではなく、狂気のはての歓び。

「歓びのトスカーナ」ってタイトルに釣られたわけではありませんが(笑)、こんな映画だったんかい!?

それにしても、何とも難しいテーマに挑戦したものです。

原題の「La pazza gioia」は、直訳すれば「狂気の歓び」というような意味らしく、pazza は「気が狂った, 頭がおかしい」英語では crazy だとすれば、ネイティブは様々な意味で使いそうですので何ともいえませんが、おそらく精神障害者という意味も含んでいるのでしょう。

 

監督:パオロ・ヴィルズィ

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トスカーナの緑豊かな丘の上にある診療施設ヴィラ・ビオンディ。ここでは心に問題を抱えた女性たちが社会復帰するための治療を受けている。自称伯爵夫人のベアトリーチェ、やせ細った体のあちこちにタトゥーが刻まれたドナテッラ、ふたりは施設を抜け出し、行き当たりばったりの逃避行を続ける。ベアトリーチェは心に傷を負ったドナテッラを救おうとするのだが……。(公式サイト

 

イタリアでは精神病院、いわゆる隔離や強制治療を行う精神科施設は、「バザリア法」という法律も制定されて、2015年には廃止されており、代わって本人の意志で治療する精神保健サービスセンターが出来ているとのことです。

 

そのあたりのことを描いた「人生、ここにあり!」という感動的な映画がありましたが、この映画のヴィラ・ビオンディとはどういう施設なんでしょうね? 隔離施設のような感じでしたが、時代が現代じゃないのでしょうか?

 

それは置いておいて、とにかく映画は難しいテーマですが、ベアトリーチェを演じたヴァレリア・ブルーニ・テデスキさんの圧倒的演技で成功しています。

 

とにかく凄いです。全編ヴァレリア・ブルーニ・テデスキさんの映画です。

 

この俳優さん、前作の「人間の値打ち」にも出演しており、カーラ・ブルーニさんのお姉さんです。

 

症状は、公式サイトには「極度の虚言癖があり、嵐のごとき“ハイ”テンションで周りの人々を引っかき回す」とありますが、躁鬱病(双極性障害)のうつ状態がない常時躁状態のような感じです。全編しゃべりっぱなしの印象です。

 

そんなベアトリーチェがいる施設にドナテッラがやってきます。ドナテッラの症状は何なんでしょう? よく分かりませんが、自傷行為を繰り返すようです。

 

で、入所早々からあれやこれやとかかずらってくるベアトリーチェにうんざりするドナテッラでしたが、ひょんなこと(何だったか忘れた(笑))から二人で施設から逃走することになります。

 

二人の逃避行(という感じではないけど)は、たくさんあって思い出せないくらい(笑)いろいろなことがロードムービー的に起き、当初は目的のない逃走でしたが、次第にドナテッラの過去が明らかになるに従い、二人の、特にベアトリーチェの目的がはっきりしていきます。

 

ドナテッラには現在5,6歳くらいの男の子がおり、その子が幼い頃に、相手の男との関係で絶望し無理心中未遂を起こし、親権を剥奪され、子どもは養子に出されています。

 

ベアトリーチェは、ドナテッラを子どもに会わせようと養子先を突き止め会いに行きますが会うことが出来ません。

 

結局、直接ベアトリーチェの努力が功を奏することはありませんが、これまたひょんなことからドナテッラは子どもと会い、ひと時一緒に過ごすこともでき、安らぎの気持ちを得て自ら施設に戻っていきます。

 

すでに施設に戻されていたベアトリーチェはドナテッラを迎えます。

 

で、どうなりましたっけ? ラストシーンを忘れてしまっています。

 

正直なところ、映画としては伝わってくるものがなかったということです。映画作りの職人的なうまさはあるかもしれませんが、前作「人間の値打ち」同様、心に残るものはあまりない映画だと思います。

 

ヴァレリア・ブルーニ・テデスキさんの圧倒的演技を除いて。

 

ヴァレリアさん、当サイトおすすめ映画「アスファルト」にも出演しています。 

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