「SNS-少女たちの10日間-」ネタバレレビュー・あらすじ:正義の皮を被った興味本位の映画

こんな映画見なきゃよかったです。

「るろうに剣心」を見たかったんですが、どうせ満員だろうと敬遠してこれを見てしまいました。内容の気持ち悪さはもちろんありますが、それよりもこの映画の製作自体が極めて胡散臭いです。

 

SNS-少女たちの10日間-

SNS-少女たちの10日間- / 監督:バーラ・ハルポヴァー、ヴィート・クルサーク

 

 

これは正義の行為か?

18歳の少女(女優とある)3人に12歳と偽らせてSNSに投稿させ、スタジオに3人の部屋のセットを作り、コンタクトしてくる(男たちの)画を撮ろうという企画でつくられた映画です。

 

ちょっとネットを知っていればどうなるかぐらい誰にだって想像できます。

 

当然この映画の製作者たちもわかっているわけですし、その画が欲しかったということで、それで稼いでいるわけです。

 

さらにひどいことに、裸の写真にその少女たちの顔を合成したものを送らせています。さらに、さらに、相手をカフェに呼び出し(もちろん相手から誘ってはいるのでしょうが)カメラやマイクを仕込み、その映像まで撮っています。おそらくあのカフェの客全員がエキストラでしょう。

 

要するに、映画で(ってこれも映画だ)よく見る警察のおとり捜査みたいなことをやっているわけです。

 

さらに、さらに、さらに、ヤラセの可能性もなくはないのですが、コンタクトしてきた男性を知っているスタッフがいて、その男性は子供向けのキャンプなどのツアーを組む仕事をしており、映画のラストでスタッフ数人と3人の少女を連れてその男性を訪ねて問い詰めるシーンを入れています。

 

こうした映画自体に問題はないのでしょうか?

 

多分、公式サイトにも記載されている7つのルールのうち、「12歳であることをはっきり告げる」ということを詐欺的行為のリスクマネジメントと考えているのでしょう。

 

ネタバレあらすじと真剣なツッコミ

映画の内容は誰もが想像する通りです。

 

20代から60代の男性が次々に友達申請してきます。そのうちの何人かとのチャットやテレビ電話の様子が延々と続きます。

 

ああ、その前に少女役のオーディションシーンがあります。15人(だったかな?)の応募がありその中から3人が選ばれます。監督が内容説明した後に、出演するかどうするかはあなたに選択する権利があると言うシーンを入れています。

 

チャットのシーンは少ないです。当然画にならないからでしょう。テレビ電話のシーンが続きます。相手の顔はぼかされています。ほとんどの相手が、と言うよりもそういう画で映画を作っているわけですが、皆自慰行為をしながら話しています。画面には映らない机の下で手が動いていたり、それらしき音が入っています。中にはその行為を見せる者もいます。

 

スタッフたちはその映像を数台のモニターで見ています。モニターにその行為や性器が映し出される度にNO!(というニュアンス)と声を上げて顔をしかめたりします。そのスタッフたちの顔をカメラがきっちりおさえています。

 

映画の中の男たちは、性行為の話をし、少女たちに脱いでくれと言い、裸の写真を送れと言い、逆にポルノ動画を送りつけたりします。

 

そして予想通り、写真を手に入れるとテレビ電話で脱げと命じ、脱がないとネットに裸の写真をばらまくぞと脅します。

 

ある青年がコンタクトしてきます。自分は大学生で恋人もいると言い、なぜ12歳の自分と話をしようとしたのかと尋ねられれば、自分は頭のいい人と話すのが好きだ(意味がわからない)と答え、少女の方から他の人は性的な話をするよなどと話を振っても、以前女性から何でも見せるわよと言われ、じゃあ頭の脳みそを見せてくれと言ったことがあるなどとジョークで返してきます。

 

少女の目から涙がこぼれます。感動しているということです。スタッフたちも感動しています。その顔もきっちりおさえられています。

 

ヤラセでしょう、と疑い深い私は思います。その男性の顔は最初ぼかされていましたが次第にぼかしが取られ顔が映し出されていました。ヤラセでなければ後から説明し了解をとったということになります。

 

ただ、ヤラセじゃないとして、私があの大学生の恋人なら相手が12歳とわかってああいった会話(チャット)をしている人は嫌ですね。

 

3人の少女がカフェで男たちと会います。男たちはこれからホテルへ言ってシャワーを浴びてなどとかなり具体的な話をしています。

 

突然少女の電話が鳴ります。父親からの設定で受け答えをしますと男は慌てて去っていきます。ひとりの少女のケースでは、写真をネットに拡散した男でしたので、少女が怒りをぶつけて飲み物をぶっかけて椅子を倒してその場を去っていきました。衣服やバッグは置きっぱなしになっていました。男はそそくさと去っていきます。

 

ふと思うのは、こういうケースで少女の側が指定したカフェにのこのことやってくるものなんでしょうか?

 

いずれにしても少女たちには台本、想定した台詞の一覧はあり、それをベースにした会話なのでしょう。

 

そしてラストシーンは、上に書いた子ども向けのツアー企画をやっている男を問い詰めるシーンで終わっていました。

 

再度、これは正義の行為か?

映画の中でも何度もスーパーが入りますが、この映画の中の男たちの行為は犯罪です。エンドロールでは警察から映像の提供を求められているといったことも流れていました。

 

もし警察に提供したらしたで、それもまた問題になるとは思います。

 

で、あらためてこの映画の意味を考えてみますと、問題はどういった層に見せることを想定しているかということだと思います。日本ではR15指定になっていますし、それ以前にこの映画を12歳の子どもたちに見せることを想定していることは考えられませんので子どもたちへの啓発ではあり得ません。

 

じゃあその親世代かと言いますと、この映画を見て12歳の子どもを持つ親になにか役に立ちそうなことはありますか? ありません。

 

この映画には相手の男たちの巧妙さのようなものは何も捉えられていません。いきなり性的な話をしたり、最初から自慰行為をしているところから入っています。おそらくそう編集されているのでしょう。

 

見ていて気持ち悪いだけです。

 

誰でも気持ち悪いものは遠ざけようとします。遠ざけようとするだけではなくならないから今があるのだと思います。この映画は問題解決の何の緒も示していません。すでに誰もが知っていることをセンセーショナルに見せているだけです。

 

つまり興味本位にしかつくられていない映画だということです。

 

るろうに剣心

るろうに剣心

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video