「ラスト・ムービースター」ネタバレ・レビュー バート・レイノルズファン御用達、男の癒やし映画

バート・レイノルズさん、もちろん名前は知っていますし、顔を見れば、ああこの俳優さんかとわかりますが、おそらく映画は見たとしてもすべてDVDだと思いますのであまり記憶はありません。

昨年2018年9月6日に82歳で亡くなられているんですね。この映画は、ちょうど1年後の今年9月6日を劇場公開日にしているようです。

 

ラスト・ムービースター

ラスト・ムービースター / 監督:アダム・リフキン

 

映画の内容は、年齢の点でも、ウィキペディアを読みますとその人生においても、まるでバート・レイノルズさん本人の物語のようです。実際にレイノルズさんの映画が流れますし、過去の映像に現在のレイノルズさんが合成された画もありました。

 

ですので、多少なりともレイノルズさん本人やその映画に思いがありませんと、単にひとりのおじいさんの後悔の癒やしの映画のように見えてしまいます(ペコリ)。どちらかといいますと私はそちらです。

 

かつて一斉を風靡した映画スター、ヴィック・エドワーズ(バート・レイノルズ)のもとに国際ナッシュビル映画祭から功労賞を贈りたいとの招待状が届きます。

 

エドワーズは、引用の画像のようにレイノルズさんの実年齢80歳くらいで、歩行にも杖を使っていますので、別に落ちぶれた俳優ということではなく引退同然ということなんだろうと思います。一人住まいのようですが、カフェで時間を潰せる友人もいます。ただ、エドワーズは仕事の面においても私生活の面においても少なからず後悔を抱いているようです。

 

いったんは招待状を捨ててしまったエドワーズですが、友人にも押され、ナッシュビルに向かうことにします。ところが、空港に行ってみれば飛行機はエコノミー、迎えにリムジンが来るかと思えばポンコツ車に運転手はキャピキャピ(ちょっと違う)のギャル、宿泊先は安モーテル、映画祭の会場はといえば、町なかのバーという有様です。

 

この流れでいけばその先は誰にでも想像がつきますが、その通りで、そうした見かけとは大違いで、映画祭の主催者や参加者は皆いい人ばかり、心から映画を愛する人たちで本当にエドワーズのファンだということです。

 

エドワーズにもそれはわかるのですが、なにせスター街道を歩んできた人物ですので我慢がならず、飲んだくれて、挙句の果てには観客を前に悪態をつき、侮辱的な言葉まで吐いてしまいます。

 

翌朝、エドワーズは、車で迎えに来たリル(キャピキャピではなくパンクですね)に空港へ向かわせますが、その途中、案内板のノックスビルの文字が目に入ります。ノックスビルはエドワーズが生まれ育った街です。

 

二人はノックスビルに向います。

 

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公式サイト

 

ここからは、このおじいさんと孫のような二人のロードムービーです。

エドワーズは、後悔をにじませながら自らの過去を語り、リルはつきあっているいい加減な男や幼馴染で映画祭のメンバーの男から告白されていることを語ります。

 

ロードムービーらしいいくつかのエピソードで物語は進みます。

エドワーズの生家を訪ねたときのこと、この家にはヴィック・エドワーズが住んでいたのという居住者に、リルがこの人がそうよと教えますと、その人は感動で言葉をなくします。

フットボールのスタジアムを訪れます。鍵がかかっていますが、エドワーズは(ナイフだったかな?)開けて中に入ってしまいます。不法侵入ですね(笑)。いろんなところで過去の映像が入っていましたので忘れてしまいましたが、満員の観客とかプレイのフラッシュバックがあったかも知れません。そんな感じで大学時代の思い出に浸ります。

川辺を歩きながら最初の妻にはここでプロポーズしたと語り、さらに、本当に愛したのは彼女だけだとも語ります。

そして、その元妻がいるという養護ホームに向かいますが、すでに面会時間は終わっています。仕方なくノックスビルに泊まることにし、エドワーズはリルにモーテルではなく高級ホテルへ行くように指示します。

 

次の展開もおおよそ想像のつくもので、予約もない(あやしい(笑))二人に満室だと断るフロントスタッフですが、代わって出てきた支配人がスイートルームを用意するということになります。

その後、胸を押さえて倒れ込んだエドワーズに、リルが慌てふためいて水を探し戻ってみれば、エドワードは見知らぬ人の結婚式で歌を歌っているというよくわからない展開もあったりと、生まれ育った地ですので昔を思い出しつつ、ある種人生のけじめみたいな気分なんだろうと思います。

 

そして翌朝、養護ホームを訪れ、無断で元妻を思い出の川辺に連れ出し、本当に愛したのは君だけだと優しく抱擁するのです。

 

ここ突っ込み入れるところではありませんが、勝手なもんで、そう思うのならいつでも来られたんですけどね(笑)。それに、エドワードはかなり自己陶酔的ですけど、これ、元妻への思いというよりも自分の後悔を癒やしたいのだと思います。

ちょっと言い過ぎていますが、人間って皆そうなんでしょう、後悔したまま死んでいきたくはないですからね。ただ、映画という意味で言えば、こういうことをするのは男ばかりです。

  

ナッシュビルに戻ったエドワーズは映画祭の主催者や観客に心から無礼をわび、功労賞の記念トロフィーを受け取ります。

 

書いていませんが、リルの方もノックスビルでの二日間でいろいろあり、いい加減な男と別れ、幼馴染の告白を受けることにします。また、リルは絵を書いているのですが、エドワードの助言もあり、映画祭の会場もあったバーで展覧会を開くことにします。

 

という、バート・レイノルズファン御用達の映画でした。あるいは、後ろめたい過去を持つ男たちのための映画でした(笑)。 

 

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