カツベン!

エンタメ映画の王道でシリーズ化をねらう?

特に何かを期待して見るような映画ではなく(批判ではない)、映画の楽しみ方のひとつとしてはありかなという映画です。

笑いの要素がやや不足してはいますが、全体としては楽しめます。個々の俳優を見る映画でもあります。

カツベン!

カツベン! / 監督:周防正行

と言ったことよりも、この映画の企画がどういう形で生まれてきたか興味がありますね。あきらかにシリーズ化ねらいですし、ほとんどスタジオ撮影ですし、映画会社としてはアニメでもテレビドラマの劇場版ではない、こうしたジャンルのシリーズものが欲しいのかもしれません。 

活動弁士になることが夢の染谷俊太郎が活躍する(ひかえめの)ドタバタ劇です。

子どもの頃、活動写真小屋で観た活動弁士に憧れていた染谷俊太郎。“心を揺さぶる活弁で観客を魅了したい”という夢を抱いていたが、今では、ニセ弁士として泥棒一味の片棒を担いでいた。そんなインチキに嫌気がさした俊太郎は、一味から逃亡し、とある小さな町の映画館<靑木館>に流れつく。靑木館で働くことになった俊太郎は、“ついにホンモノの活動弁士になることができる!”と期待で胸が膨らむ。しかし、そこには想像を絶する個性的な曲者たちとトラブルが待ちうけていた!俊太郎の夢、恋の運命やいかに・・・!?(公式サイト) 

ということでいろいろあり、エンディングが、俊太郎(成田凌)は逮捕されて牢獄に囚われの身、幼なじみの梅子(黒島結菜)は女優として成功しているらしい後ろ姿で俊太郎に会わずに去り、青木館は火事で燃えてしまったものの館主夫婦(竹中直人・渡辺えり)の手元には俊太郎が持ち逃げした大金があれば、どうしたって青木館は再興されるでしょうし、タチバナ館との争いも決着していません。エンドロールに「つづく」と入れてもよかったくらいです。

ただ、この一作目が当たればでしょう。

成田凌さん、見ていても結びつきませんでしたが、「愛がなんだ」のマモちゃんでしたし、あらためて思い返してみれば「チワワちゃん」の彼氏でもありました。

悪くはありませんでしたが、こうした映画らしい映画の主役を張るにはちょっとばかり力不足です。カツベンのシーンも、一番は演出の問題だとは思いますが、もうひとつインパクトにかけ物足りません。

幼なじみで初恋の梅子の黒島結菜さんはまだまだこれからの俳優さんですね。

という主役二人ですので必然的に映画自体が小粒に終わっています。

脇役では、永瀬正敏さんは相変わらず下手(ペコリ)、高良健吾さんは以前何かで見た悪役もいけていましたし、こうしたドタバタもいけます。器用なんですね。小日向文世さんの善悪の表情の切り替えはすごいです。刑事役が竹野内豊さんだとは気づきませんでした。

ということで、映画全体の物足りなさの点で言えば、クライマックスの作り方がうまくありませんし、映画にリズムがありません。ですので、そこそこ面白いという平坦なレベルで最後までいってしまいます。

周防正行監督向きの映画ではないんじゃないでしょうか。

「シコふんじゃった。」や「Shall we ダンス?」もコメディと言えばコメディですが、こういうある種ダイナミックさが必要な映画は得意じゃないんでしょう。

果たして続編なるか?

Shall we ダンス?

Shall we ダンス?

  • 発売日: 2014/09/12
  • メディア: Prime Video