「セノーテ」神話は水中ではなく地上にあるようだ

前作(前前作?)の「鉱 ARAGANE」と言い、この「セノーテ」と言い、タイトルづけや宣伝ヴィジュアルがうまいですね。

映画そのものよりも(ペコリ)タイトルが印象づいており、この「セノーテ」も見てみようとなりました。

 

セノーテ

セノーテ / 監督:小田香

 

公式サイトさえ見ずに行きましたので何も知らなかったのですが、愛知芸術文化センターの企画ものだったようで、すでに昨年の6月と11月に愛知芸術文化センターで上映されていました。

 

で、映画ですが、いきなりこんなことを言いますと怒られそうですが、この素材ってNスペ向きじゃないですかね。

 

と書いて、ググってみましたらちょうど昨日(25日)、BS8Kで「メキシコ・ユカタン半島 驚異の大自然「神秘の水中鍾乳洞 セノーテ」」という番組が放映されたようです。

 

ということになれば、Nスペに勝てたかということかと思いますが、どうでしょう、まずこの映画、何をおいても映像が75分持ちません。

 

セノーテの水中映像が8、9割くらい、時々挿入される地上の映像と人々のポートレイトが1、2割くらいの構成になっており、そこに水中音や効果音が流れ、そして時々「マヤ演劇のセリフテキスト」らしいナレーションが入ります。

 

映像がむちゃくちゃ荒いなあ、何を意図しているんだろうと思ってみていましたが、公式サイトによれば、小田香監督自ら水中撮影するためにダイビングを学び、8mmで撮ったということのようです。ただ、荒く感じたのは地上の映像で水中はさほど気にはなりません。

 

問題はその水中映像で、75分、一体何を撮ろうとしているのかさっぱり伝わってこないということです。上空から差し込む光の束、浮遊する藻屑みたいなもの、魚、それらが延々繰り返されます。

 

いくら効果音やナレーションで演出しても映像に力がなければ神話は生まれません。

 

おそらく神話とはもっと生活に根ざしたところにあるのでしょう。