そんなには褒めないよ。映画評

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「エレファント・ソング/シャルル・ビナメ監督」グザヴィエ・ドラン、自分ならこう撮ると考えながら演じたのでしょうか?それにしても、物語が面白いだけに、これは惜しい。

エレファント・ソング [Blu-ray]

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「グザヴィエ・ドランが『これは僕だ』と出演を熱望した」というのが宣伝文句の映画です。確かに、俳優グザヴィエ・ドラン、相当力が入っていた感じはします。


『わたしはロランス』などのグザヴィエ・ドラン主演!映画『エレファント・ソング』予告編


物語はとても面白いのですが、映画としては、かなり鬱陶しいです。

結局、軸となるのは、マイケル(グザヴィエ・ドラン)と、マイケルが入院している精神病院の院長トビー(ブルース・グリーンウッド)の会話(劇)だと思いますが、シャルル・ビナメ監督は、むしろそこよりもサスペンスタッチにすることを目指したようで、思わせぶりな要素を、特に出だしあたりにばらまいています。

基本、二重構造、回想も入れれば、三重、あるいは四重構造になっているのですが、回想はともかく、二重構造にする必要があるようには思えません。ずばり、最初から二人の会話劇で通してくれれば、もっともっと緊張感あふれるいい映画になったでしょう。

スーザン看護師長は、院長の元妻のようで、冒頭から、何かしら意味ありげな言動を繰り返します。二人は娘を亡くしているようですが、それを持ち出すのであれば、もう少しメインストーリーに絡ませないと鬱陶しいだけです。

院長は、現在の妻(かどうかよく分からない)に、姪っ子をあずけて(このあたりもよく分からない)仕事に来ているようで、子守をもてあました妻が、マイケルとのやりとり中に電話をしてきたり、突然姪っ子を連れて病院にやってきたり、なんだか、取って付けたような意図的な緊迫感の作り方は、どう考えても鬱陶しい(何回目?)です。

院長を演っているブルース・グリーンウッドさん、何本かは見ているようですが、あまり印象はなく、この映画でも、完全にグザヴィエ・ドランに負けています。

それにしても、物語が面白いだけに、これは惜しい。

と、グザヴィエ・ドラン、自分ならこう撮ると考えながら演じたのでしょうか?