そんなには褒めないよ。映画評

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「ローマ環状線、めぐりゆく人生たち/ジャンフランコ・ロッシ監督」隣のいびきに誘われつつも、これこそドキュメンタリーだと…

ローマ環状線、めぐりゆく人生たち [DVD]

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つまらない、眠くなる、なんて言おうものなら、映画好きから素人扱いされそうな位置づけの映画ですね(笑)。ドキュメンタリーだから、そうでもないのかな。まあそれはともかく、ぼんやり見ていると、まあ間違いなく落ちてしまうでしょう。


『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』予告編


その意図はないにしても、撮っている側の立ち位置が隠されすぎていて、隣のいびきと戦うのが大変でした(笑)。

ローマを土星の輪のように囲む(と映画にあったと思う)環状道路GRA周辺に暮らす6人(組)の人々の日常をとらえたドキュメンタリーです。ただ、登場人物たちは全くカメラを意識していません。劇映画の俳優たちのような振る舞いです。本当にドキュメンタリーなら(もちろんそうでしょうが)、カメラを意識しないようになるまで、信頼されるようになるまで、時間をかけて撮ったのでしょう。

それに、被写体となっている人々は、

「木の中の「音」世界を研究し続ける植物学者。ブルジョアを装い偽りの今を生きる没落貴人。不釣り合いなモダンな建物に移り住みあてもなくお喋りしながら暮らす老紳士とその娘。事故現場で人命救助を行い、その合間を縫って年老いた母親の面倒をみる救急隊員。伝統を守りつつ後継者がいないことを憂うウナギ漁師。子守唄を口ずさむ両性具有の車上生活者。(公式サイト

といった社会からややはみ出し気味の人たちなわけですから、映画のもつ淡々とした印象とは裏腹に相当に意図的と言わざるを得ません。

この映画がいいかどうかは別にして、ドキュメンタリーってこういうものだなとは思います。日本に多いインタビューで構成された記録映画やNHKスペシャルみたいなものもいいのですが、きっちり映画として作られた、分かりやすく言いますとカメラ目線のないドキュメンタリーが本筋かと思います。

この映画について言えば、もう少しはっきりしてくれればいいのにとは思いますが…。