そんなには褒めないよ。映画評

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「シンプル・シモン/アンドレアス・エーマン監督」…そこに至る丘の上のディナーや花火のシーンはなかなか良いシーンでした

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私の好みとはちょっと違うタイプではありますが、とても楽しい、画もカラフルでポップ(ちょっとクラシカルですが)な映画でした。



映画『シンプル・シモン』予告編

物理とSFが大好きなシモンは、気に入らないことがあると自分だけの“ロケット”にこもり、想像の宇宙へ飛び立ってしまう。そんなシモンを理解してくれるのは、お兄ちゃんのサムだけ。でも、シモンのせいでサムは恋人に振られてしまう。彼女がいなくなって、落ち込むサム。そのせいで自分のペースを乱されるシモン。サムに「完璧な恋人」さえいれば、生活が元通りになると考えたシモンは、サムにぴったりな相手を探し始める。そして、偶然出逢った天真爛漫なイェニファーに狙いを定め、ある計画を実行に移すが・・・。(公式サイト

シモンのアスペルガー症候群が相当誇張されていますが、シンプル化がコメディの常套ですからまあ当然でしょう。嫌みもなく爽やかですし、「シンプル・シモン」もいい邦題だと思います。原題を調べてみましたら「スウェーデン語で"I rymden finns inga k〓nslor”で、宇宙には感情がない」という意味だと公式のツイッターにありました。

シモン(ビル・スカルスガルド)には感情的な価値判断がないものですから、人間的な感情に満ちあふれている現実社会をぶちこわしてしまいます。当然ながらいろんな問題が起きます。そんな時のそれぞれの対応が暗示的です。兄サム(マルティン・ヴァルストロム)は弟思いのとてもいい奴ですが、自分がいなきゃシモンはダメなんだと、まあいわゆる保護者的な立ち位置です。イェニファー(セシリア・フォルス)は、シモンを特別視することなく、シモンに「触って欲しくない」と言われても、自分の感情の動きのままつい触ったりします。まあ水平的な立ち位置ということでしょう。

ラスト、そうしたイェニファーの対し方に、シモンの何かが解き放たれる兆しをちらりと見せて映画は終わります。

実は、途中から、この映画どうやってエンディングに持っていくのだろう、まさかシモンとイェニファーをくっつけたりしないよねぇ(笑)などとやや心配になっていたのですが、まあ程よいところかなあと思いますし、そこに至る丘の上のディナーや花火のシーンはなかなか良いシーンでした。