そんなには褒めないよ。映画評

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「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/デレク・シアンフランス監督」何も15年に及ぶ父子の因縁ものにしなくても、ルークとロミーナの痛い恋愛ものにすればいいのに…

ブルーバレンタイン」以来のライアン・ゴズリングデレク・シアンフランス監督です。

いやあ、中盤までは良かったんですが、後半は失速気味ですね。

何も15年に及ぶ父子の因縁ものにしなくても、ルーク(ライアン・ゴズリング)とロミーナ(エヴァ・メンデス)の痛い恋愛ものにすればいいのに…。前半部分で充分一本の映画になっていると思います。

と思いながら見ていたのですが、それですと、「ブルーバレンタイン」と同じになってしまいますか…。

とは言っても、やはり、まずは、この映画の前半部分や「ブルーバレンタイン」で見せた男女間の微妙な思いを丹念に描くスタイルを極めるべきですね。「親の因果が子に報い」などという物語をストレートに描いてみても、その物語以上に見えてくるものなどあるとも思えません。

それに、デレク・シアンフランス監督、負け組の人間を描くのはうまいのですが、エイヴリー(ブラッドリー・クーパー)のような勝ち組を描くのはうまくないですね。勝ち組といっても、映画ですから、いろいろな葛藤、エイヴリーの場合ですと、ルークを射殺してしまったこと、発砲手順の供述を曖昧にして自己保身に走ったこと、警察内の汚職に巻き込まれての悩みなどあるわけですが、これがいまいち切れが悪いです。結構ありきたりの展開になっていますし、エイヴリーが魅力的な人物になっていません。

そして、15年後の子どもたちの話にいたっては、何とも印象も薄く、ひりひりするような人間関係が全くなく、(私が勝手に思う)デレク・シアンフランス監督らしさが感じられない残念な結果でした。

ただ、くどいようですが、前半はとても良かったです。バイクシーンも相当に良かったです。