そんなには褒めないよ。映画評

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「トゥルー・グリット」にスピルバーグの影響ってある?


ラストチャンス(MyBlog)のコーエン兄弟、見事危機を脱出です(笑)!

やはり追跡物はうまいってことでしょうか。ただ、サスペンスタッチの「ノーカントリー」とは異なり、ジェフ・ブリッジスのキャラクターをうまく生かして、コメディ(というか、まじめにやって笑えるという感じ)色がやや強めになっています。ハビエル・バルデム、ジェフ・ブリッジスといった名優を生かすというのも監督の力量ということでしょう。

14歳の少女を演じるヘイリー・スタインフェルドもとてもいいです。来日時の写真を見ると、年齢相応のあどけなさですが、スクリーンでは、実にしっかりしたいい演技をしています。西部の男たちと対等に駆け引きを繰り広げたり、時に、マットデイモン演じるちょっぴりダメ男を優しく慰めたり、また、時に、子供っぽくムキになったりと、いろいろな表情を見せています。

と言ったわけで、とても楽しめる映画ですが、コーエン兄弟にしては、まったく毒がありません。想像するに、プロデューサー、スピルバーグってのが影響しているんじゃないでしょうか。

特に、ラスト前、マティ(ヘイリー)が毒蛇にかまれてしまい、コグバーン(ジェフ)が彼女を馬に乗せ、医者の元に走る、昼間から夕暮れ、そして夜へと、クロスフェードで変化していくシーンは、私には、スピルバーグくさくて、思わず顔をしかめてしまいました(笑)。

ということで、コーエン兄弟らしいエンディングじゃないのが残念ですが、出来る俳優をうまく生かした良い作品でした。