愛と欲望 ミラノの霧の中で/DVD

ネタバレレビュー・あらすじ・感想・評価

掘り出し物です!

フランチェスカ・コメンチーニ監督「愛と欲望 ミラノの霧の中で」、劇場未公開、DVDが発売されています。

ただ、イタリア映画祭2007と2007年東京国際女性映画祭では、「私たちの家で」というタイトルで上映されているようです。ということは、今年の「あいち国際女性映画祭」で上映される可能性があるということでしょうか…? 期待したいですね。

ロバート・アルトマン顔負けの群像劇、複数の人物や事柄が同時進行で複雑に絡み合いながら進行していきます。アルトマンほど引いた目線で描いてはいず、映像や言葉で示されはしませんが、ベースに流れるメッセージ性はかなり強いです。そして、やはりイタリア映画、アメリカ映画のように結論を求めようとはしません。それが、実にリアルでいいです。後々に残ります。

監督の力量を感じさせる映画です。2004年に上映された「ママは負けない」も、しっかりしたつくりの映画でした。この映画ではそれ以上です。

この世界を牛耳る人間たちや考え方に対する怒りが重低音のように流れています。はっきり語られないだけに余計に強く感じます。

ラストを物足りなく感じる人もいるでしょうが、私はとても美しく感じました。

是非一度ご覧ください。