映画

「ファーザー」ネタバレレビュー・あらすじ:アンソニー・ホプキンスさんアカデミー賞主演男優賞受賞!

アンソニー・ホプキンスさんが、今年2021年のアカデミー賞主演男優賞を受賞しています。アカデミー賞自体にも受賞作品はできるだけ見ようと思う程度の興味しかなく、授賞式も見たことがないのですが、それでもネットニュースのタイトルに今年の授賞式に「異…

「くれなずめ」ネタバレレビュー・あらすじ:舞台劇のノリで映画を撮ってみたら…

3年前の映画「君が君で君だ」のハチャメチャぶりが気に入って記憶に残っている松居大悟監督です。この「くれなずめ」までの間に2本ありますがあまり食指が動かず、やっと今作は期待できそうということで…。 くれなずめ / 監督:松居大悟 あまり映画的じゃな…

「孤狼の血」ネタバレレビュー・あらすじ:実録ヤクザ路線の時代劇化を目指すも…

痛いし、汚い映画です(ペコリ)。暴力シーンや女性の扱いにもうんざりしましたが、でもまあ、そういう映画ですし、松坂桃李さんがよかったのでいいんじゃないでしょうか。 「凪待ち」を見て白石和彌監督の評価が上がりましたので見てみた映画です。 孤狼の…

「海辺の彼女たち」ネタバレレビュー・あらすじ:ベトナム人技能実習生のある現実、なのだが…

映画の宣伝コピーに「技能実習生として来日したベトナム人……」とあれば、ほとんどの人は、技能実習生が不法な労働時間や賃金未払いなど過酷な環境で働かされる実態に迫った映画だろうと予想します(しないかな?)。 でも、ちょっと違っていました。おそらく…

「ジェントルメン」ネタバレレビュー・あらすじ:ガイ・リッチー監督のクライム・アクション・コメディ

マシュー・マコノヒーさん目当てで見た映画ですが、「ビーチ・バム まじめに不真面目」にしたほうがよかったかも(笑)。 ジェントルメン / 監督:ガイ・リッチー いきなりネタバレしますが… ネタバレあらすじとちょいツッコミ ガイ・リッチー監督 いきなり…

「タルロ」ネタバレレビュー・あらすじ:「羊飼いと風船」にいたるペマ・ツェテン監督の過渡期の映画

ペマ・ツェテン監督の2015年の作品、先日見た「オールド・ドッグ(2011)」と「羊飼いと風船(2019)」のちょうど真ん中、それぞれその間にもう一作ずつあるようでそれは見ていないのですが、映画のつくりの変化になるほどと思える映画です。 タルロ / 監督…

「聖の青春」ネタバレレビュー・あらすじ:松山ケンイチさんの映画としか言いようがない

この映画、松山ケンイチさんのそこまでやるか?!につきます。 「BLUE/ブルー」ではボクサーらしい身体に絞りきっていましたが、こちらは20kg増らしいです。その「BLUE/ブルー」を見た際に見ていないことを思い出し見てみました。 聖の青春 / 監督:森義隆 …

「スリー・ビルボード」ネタバレレビュー・あらすじ:看板の裏表と人間の裏表

今日の今日までハリウッド、少なくともアメリカ映画だと思いこんでいました。それゆえDVDでいいやとスルーしていたのを「ノマドランド」を見たことから、そういえばと思い出して見てみましたら、こんな映画だったの?! とびっくりした次第です。 スリー・ビ…

「オールド・ドッグ」ネタバレレビュー・あらすじ:映画から10年の今、老犬はいまだ死なず…を願う

今年の2月に見た「羊飼いと風船」のペマ・ツェテン監督、2011年の作品です。その年の東京フィルメックスでグランプリを受賞しています。 オールド・ドッグ / 監督:ペマ・ツェテン ラストシーンで一気にたちのぼる物語性 馬、バイク、走り抜けるトラック 息…

「街の上で」ネタバレレビュー・あらすじ:誰も傷つかいない閉じた世界の恋愛ファンタジー

この人たちの頭の中には恋愛しかないのか?(笑)という映画です(ペコリ)。 全編いわゆる恋バナの映画です。 街の上で / 監督:今泉力哉 誰も傷つかない(漫画的)恋愛ファンタジー ネタバレあらすじとちょいツッコミ 恋バナだけでは先がなくはないか… 誰…

「ゴッズ・オウン・カントリー」ネタバレレビュー・あらすじ:ジョシュ・オコナーの存在感に尽きる

映画関連サイトでよく目にする「ゴッズ・オウン・カントリー」、いまだ見ておらず、ずっと気になってはいたのですが、先日「アンモナイトの目覚め」を見た機にやっと見られました。 フランシス・リー監督、2019年の映画です。 ゴッズ・オウン・カントリー /…

「SNS-少女たちの10日間-」ネタバレレビュー・あらすじ:正義の皮を被った興味本位の映画

こんな映画見なきゃよかったです。 「るろうに剣心」を見たかったんですが、どうせ満員だろうと敬遠してこれを見てしまいました。内容の気持ち悪さはもちろんありますが、それよりもこの映画の製作自体が極めて胡散臭いです。 SNS-少女たちの10日間- / 監督…

「約束の宇宙」ネタバレレビュー・あらすじ:女性宇宙飛行士のちょっと異常な母娘愛

邦題と予告編でおおよその内容に想像がついてしまいましたのでスルーしていたのですが、「裸足の季節」の文字が目にとまり見てみました。ただ、その映画もあまり良い評価ではなかったんです。それによく見れば、このアリス・ウィンクール監督は「裸足の季節…

「水を抱く女」ネタバレレビュー・あらすじ:ウンディーネ(オンディーヌ)モチーフの重層的なラブ・ファンタジー

単なるラブ・ファンタジーもクリスティアン・ペッツォルト監督にかかると、どことなく社会性を帯びてわかりにくくなるという典型かと思います(笑)。 水を抱く女 / 監督:クリスティアン・ペッツォルト ウンディーネ(オンディーヌ) ネタバレあらすじとち…

「アンモナイトの目覚め」ネタバレレビュー・あらすじ:実在の人物をセクシュアリティ(だけ)で描くことの功罪

ケイト・ウィンスレットさんが演じている「化石採集者で古生物学者(ウィキペディア)」のメアリー・アニングさんは実在の人物です。ということをこの映画で知りました。 男女差別ゆえに歴史に埋もれている女性が再発見されることはいいことだと思います。が…

「パーム・スプリングス」ネタバレレビュー・あらすじ:タイムループ系ラブコメ、ちょっともの足らず

普通の(?)ラブコメじゃないとの噂を聞きつけて、さらにビジュアルに下の画像のようなおバカ系の香りが漂っていましたので、ついついそそられて見てしまいました(笑)。 結果、そこそこ面白くは見られましたが、ちょっとおバカさ足らずで期待ほど気持ちよ…

「BLUE/ブルー」ネタバレレビュー・あらすじ:昭和のドラマ、平成の価値観、令和の女性観

ボクシング映画というよりもボクシングジム映画というべき、リング上の格闘よりもそこにいたるまでの(やや年齢のいった)若者たちの「心の格闘」を描いた映画でした。 俳優によってドラマが生まれるいい映画です。 BLUE/ブルー / 監督:𠮷田恵輔 俳優がド…

「サンドラの小さな家」ネタバレレビュー・あらすじ:テーマはともかく、日本社会からみれば現実感は薄い

この映画は、映画の主人公サンドラを演じているクレア・ダンさんが自ら書いた脚本をフィリダ・ロイド監督に読んでみてほしいと持ち込んだことが始まりとのことです。その経緯が 公式サイト のフィリダ・ロイド監督のインタビューにあります。 サンドラの小さ…

「月子」(映画・DVD)三浦透子、井之脇海主演、越川道夫監督、俳優二人のPV風

越川道夫監督ということでDVDを借りてみました。 この内容で122分?!という驚きの映画です。 月子 / 監督:越川道夫 プロモーションフィルムのよう 三浦透子さんと井之脇海さん ネタバレあらすじ プロモーションフィルムのよう もちろん122分のプロモーシ…

「僕が跳びはねる理由」言いたいことが言えない生活を想像できますか?

つい先日見た「旅立つ息子へ」が自閉スペクトラム症の青年と父親の映画でした。その際いくつか自閉スペクトラム症に関連するサイトを読んだことがこの映画を見たきっかけです。 僕が跳びはねる理由 / 監督:ジェリー・ロスウェル 東田直樹さん 自閉症者の見…

「旅立つ息子へ」ネタバレレビュー・あらすじ:親子の感動物語として売るのは日本映画界の悪しき行い

自閉スペクトラム症の青年と父親の物語です。監督はイスラエルのニル・ベルグマンさん、東京国際映画祭で2度グランプリを受賞している監督だそうです。なぜかまったく知りませんでした。 旅立つ息子へ / 監督:ニル・ベルグマン 父親の子離れ物語 ネタバレ…

「ゾッキ」ネタバレレビュー・あらすじ:ややオフビート、ややシュール、総じて真面目で優しい映画

原作の漫画も大橋裕之さんという方も知らないのですが、先行上映ということで見てきました。雰囲気的になんとなくギャグ系なんだろうなあと思って見に行ったのですが、そうでもなくシリアスということでもないのですがいたって真面目な(?)映画でした。ち…

「ノマドランド」ネタバレレビュー・あらすじ:ノマドファンタジーへの誘い

間もなく発表になる今年のアカデミー賞に作品賞、監督賞、主演女優賞など6部門でノミネートされています。先日見た「ミナリ」も同じように6部門でノミネートされていることとあわせて考えますとなんとも興味深いです。 どちらもアメリカのルーツに関わるよう…

「ある殺人、落葉のころに」ネタバレレビュー・あらすじ:わかりやすさを拒否することの意味

三澤拓哉監督ってどんな人かとウィキペディアを見ていましたら1987年生まれとあり、ん? そういえば2、3日前に見た「14歳の栞」のプロデューサーや監督も同年代だったなあと、まったく関係はないのですが妙に気になったわけです。 理由は、かたや時代の先端…

「14歳の栞」カメラの前のリアリティ、中学2年6組35人の3学期

ある中学校の2年生ひとクラス35人の3学期を撮った映画です。 ただそれだけです。でも映画になっています。 14歳の栞 / 監督:竹林亮 映像コンテンツとしての映画 編集と音楽 見えてくるのはリアルな14歳か? 映像コンテンツとしての映画 中学2年は14歳、多…

「DAU. ナターシャ」ネタバレレビュー・あらすじ:ソ連全体主義再現プロジェクト

この映画を一般的な面白い面白くないという範疇で語ってもあまり意味がないかもしれません。なにせ「DAU」というのは壮大なプロジェクトであり、この映画は、13本の映画と6本のTVシリーズ(14本の映画と3本のTVシリーズかも)のうちの1本ということです。 ま…

「ミナリ」ネタバレレビュー・あらすじ:ノスタルジックなフロンティア精神がアメリカのアイデンティティを刺激する

韓国系移民2世のリー・アイザック・チョン監督の自伝的な映画とのことです。ですので映画の中のデビッドが監督の幼い頃であり、映画の内容も監督の記憶やそこから広がった創作ということになるのでしょう。 ミナリ / 監督:リー・アイザック・チョン アカデ…

「MISS ミス・フランスになりたい!」ネタバレレビュー・あらすじ:ミスコン擁護にも見えるが…

男性がミスコンに出るという話であれば、切り口としてはトランスジェンダーかなと思っていましたがそうではなく、主人公の性自認は映画の主題にはあまり関係がないようで、単純に子どもの頃の夢を叶えた男の子という映画…なのかな? MISS ミス・フランスにな…

「ジャスト 6.5 闘いの証」ネタバレレビュー・あらすじ:「おしん」の国のクライム映画、イラン・ノワールとなるか…

最後まで飽きることなく集中して見られる映画なんですが、でも結局、見終えてなんと評すべきか迷うような映画です。 基本的には、警察と麻薬密売組織の戦いを描いたクライム映画ですのでアクションシーンもありますし、サスペンスっぽいところもあります。で…

「ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実」ネタバレレビュー・あらすじ:アメリカの真実が真実とは言えない

「ラスト・フル・メジャー」という言葉は、リンカーン大統領の言葉としてよく引用される「人民の、人民による、人民のための政治」が語られたと同じ演説の中の言葉ということです。南北戦争史上最大の戦いと言われる1863年のゲティスバーグの戦いの4ヶ月後に…