そんなには褒めないよ。映画評

映画を見てから読むブログ

「夜明け」(ネタバレ)鮮烈デビューの新人監督に厳しいことを書いてしまった(ペコリ)

「是枝裕和・西川美和監督が立ち上げた制作者集団「分福」が満を持して送り出す新人監督、広瀬奈々子」さんのデビュー作です。 なんてこと書かなくても、多くの人がこの映画に興味を持たれたのはおそらくこのコピーからでしょう。 夜明け / 監督:広瀬奈々子…

「喜望峰の風に乗せて」(ネタバレ)これはもったいない映画だ…、如何ようにも描けるのに。

こんな映画だったのかい!? 邦題から感じる印象とは真逆の映画でした。 喜望峰の風に乗せて / 監督:ジェームズ・マーシュ 配給の狙いをどうこう言っても始まりませんのでどうでもいいのですが(笑)、成功物語かと思って見ていましたら、なんと挫折物語で…

「未来を乗り換えた男」(ネタバレ)シュール、シュールと唱えて見ないと理解できないよ

この映画を自分の価値観の中に引き込んで見ようとすると、おそらく前半でお手上げになるでしょう。危ないところでした。心も頭も解き放ってじっとスクリーンを見つめていれば、やがて静かなる感動と、そして見終えて後の、疑問の嵐に見舞われることでしょう…

「あみこ」(ネタバレ)こういう才能が継続的に映画が撮れるといいのですが…

映画.com から宣伝コピーを引用しますと、 第39回ぴあフィルムフェスティバルで取り上げられ、PFFアワードで観客賞を受賞。その後も、第68回ベルリン国際映画祭のフォーラム部門に史上最年少で招待されたほか、香港国際映画祭やカナダのファンタジア映画祭な…

「MAKI マキ」(ネタバレ)なぜこの物語を撮ろうとしたのか興味はあるが…

イラン人のナグメ・シルハン監督がニューヨークの日本人コミュニティを舞台にした物語を撮った映画です。ただ、日本人コミュニティといっても、日本人ビジネスマン相手のクラブが舞台ですから、かなり限定的な世界ではあります。 公式サイト / 監督:ナグメ…

「葡萄畑に帰ろう」(ネタバレ)権力の象徴「椅子」をめぐる映画、ではなく音楽とワインの映画かも?

この映画は結局のところ、と、いきなり結局というのもなんですが、英題(原題も?)が「The Chair」であるにもかかわらず、邦題を「葡萄畑に帰ろう」とせざるを得ないという、そのことがもっともよくこの映画を現しているのだろうと思います。 公式サイト /…

「家へ帰ろう」(ネタバレ)叙情的になりやすい物語をストイックにまとめた監督の手腕に拍手

大晦日に見ましたら、号泣でした(笑)。 公式サイト / 監督:パブロ・ソラルス 「観客賞総ナメの感動作!」の宣伝コピーも嘘ではないですし、感動作云々以上に映画作りのセンスがいいです。監督でもあるパブロ・ソラルスさんのシナリオがいいです。主演の…

「ピアソラ 永遠のリベルタンゴ」プラベートフィルムは多いが伝記的映画を期待すると残念

冒頭の海の映像を背景にしたカットがいいなあと思いつつ、何だろう?と思っていましたら、2017年がピアソラの没後25年ということでアルゼンチンで回顧展があり、(多分)その会場のエントランスから階段を上がったところのイメージビジュアルじゃないかと思…

「暁に祈れ」(ネタバレ)2時間の暴力、暴力、暴力…

予告編を見て、「名もなき塀の中の王」のような映画かと期待したんですが全く違っていました。もしこれから見ようという方がいらっしゃいましたら、公式サイトなどをよく読んで、よく考えてからにしたほうがいいです(笑)。私は、ほぼ最後までこの映画が一…

「メアリーの総て」(ネタバレ)フランケンシュタインは18歳の女性によって生み落とされた!

ハイファ・アル=マンスール監督といえば、サウジアラビア出身の監督で、前作の「少女は自転車にのって」がとてもいい印象の映画でした。もう5年前になります。公開当時、サウジアラビアには映画館がないという話があり、びっくりしたのですが、その後どう…

「アリー スター誕生」(ネタバレ)自然体のガガさんがいいですし、とにかく音楽がいいです。

レディー・ガガさんって、どちらかといいますと、(大して知らなかったので)音楽よりもビジュアル先行の歌手という印象だったのですが、歌唱力半端ないですね。それに俳優としても存在感があります。 公式サイト / 監督:ブラッドリー・クーパー 「A STAR …

「宵闇真珠」(ネタバレ)アンジェラ・ユンも宵闇真珠のタイトルもいいんだけどね…

この映画、その内容や出来不出来よりも、どういう経緯でこの映画ができたのかの方に興味がいっちゃいますね。 公式サイト / ジェニー・シュン、クリストファー・ドイル と言いますのは、まあ、映画の出来自体はよろしくないんですが、クリストファー・ドイ…

「マイ・サンシャイン」(ネタバレ)ハル・ベリーとダニエル・クレイグのキャスティングが意味不明

意識しているのかどうかはわかりませんが、「チョコレート」を思わせるようなキャスティングですね。 公式サイト / 監督:デニズ・ガムゼ・エルギュヴェン という思いがあったせいか、ダニエル・クレイグが一向に絡んでこず、前半など、窓からちらりと裸(…

「マチルダ 禁断の恋」(ネタバレ)歴史大作かと思いきや、ドタバタ恋愛ADVのようでした。

重厚な歴史ドラマを期待していったのですが、バラエティのような映画でした(笑)。 公式サイト / 監督:アレクセイ・ウチーチェリ 多少は歴史ドラマの趣もありますが、突然下世話な恋愛ドラマになったり、おいおいオカルトかい?と思わせたり、何?スポ根…

「ポルトの恋人たち 時の記憶」(ネタバレ)18世紀のポルトと2021年の浜松、同じプロットの悲恋物語だが…

舩橋淳監督と言えば「谷中暮色」の監督ですね。 谷中という街の持つ雰囲気もあってか、不思議と印象に残っている映画です。不思議というのは、映画の完成度としてはさほどでもなかったのに何とはなく良かったという意味合いです(笑)。 公式サイト 監督/舩…

「来る」映画(ネタバレ)笑いが止まらなくて、怖いぞー…

この映画を楽しむコツはただ何も考えず時間に流されてぼんやり見ていることです。何がどうなっているの?なんて考えて見ていると疲れます。映像的にも、音楽(音響)的にもどっと疲れます。 以下、いきなりネタバレしています。 公式サイト / 監督:中島哲…

「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」(ネタバレ)1991年ソ連崩壊の年、キューバは宇宙とつながっていた!

キューバ映画ってだけでも興味をそそられます。キューバが舞台であったり、キューバ絡みの映画はそこそこ見ることはありますが、キューバ映画そのものってなかなか思い浮かびません。 公式サイト / 監督:エルネスト・ダラナス・セラーノ 監督は1961年生ま…

「ヘレディタリー 継承」無茶苦茶なネタバレ、面白かったと思う人は読まないで…。

年に数本ある 金返せぇぇぇぇぇぇぇー! の1本です(笑)。 公式サイト / 監督:アリ・アスター 宣伝文句の 今年のサンダンス映画祭で「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から最高の評価を受け全米を震撼させたホラー映画がつい…

「ちょっと今から仕事やめてくる」前半ぞわぞわ、後半もぞもぞ。コメディじゃなかったのね。

DVD鑑賞です。 公開時、タイトルが目につき、見ようかどうしようかと思いつつ、どうせコメディの苦手なタイプだろうと思い込んでスルーした映画、全然コメディじゃなく、むちゃくちゃシリアスじゃないですか!? 公式サイト / 監督:成島出 前半は面白く見…

「バルバラ セーヌの黒いバラ」映画としてはよくできているが、バルバラに思い入れがないと難しい

公式サイト / 監督:マチュー・アマルリック フランスの歌手バルバラを描いた映画なんですが、 これは、バルバラに相当思い入れがあり、なおかつ、バルバラについても相当詳しく知っていませんと見ていても楽しめない映画です。 私も、ほとんど日本人歌手の…

「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」(ネタバレ)ちょっと異色の抒情詩的なゴースト・ラブストーリー

ゴーストものの恋愛映画って結構あると思いますが、これはちょっと異色といえるかも知れません。 なんてったって幽霊が下の画像のようにシーツをかぶって現れます。 でも、コメディではありません。ラブストーリーと言えなくもないですが、「ゴースト/ニュ…

「ハード・コア」(ネタバレ)山下敦弘監督、こんな映画撮ってちゃダメでしょう。

漫画が原作の映画が多くなってきましたね。 この映画は、 90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載され、多くの読者の共感を呼んだ伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)の待望の映画化(公式サイ…

「銃」(ネタバレ)そもそも監督が「銃」や「西川」に興味を持っていないのでは?

原作を読んでいませんが、映画を見ての想像で言えば、人は常に今(の自分)から抜け出したいとの欲望を持つものであり、ある時、その契機となりうる何ものか(銃)に出会えば、割と簡単にその境界を越えてしまうという物語なんだろうと思います。 そうだとす…

「おかえり、ブルゴーニュへ」(ネタバレ)ブルゴーニュのドメーヌの一年と美味しいワインの造り方

この映画の英語タイトルは「Back to Burgundy(*1)」で、日本語タイトルとは主体は違いますが、ブルゴーニュへ帰るという点ではほぼ同じ、そして、原題であるフランス語タイトル「Ce qui nous lie」は下の画像にもあります「私たちをつなぐ(結ぶ)場所」と…

「ガンジスに還る」(ネタバレ)悠久のガンジスの生と死、そして家族

「終活」なんて言葉が頻繁に使われるようになっていますので、ついつい、インド版終活映画なんて言いたくなってしまいますが、よくよく考えてみますと、これは送る側の映画ですね。 公式サイト / 監督:シュバシシュ・ブティアニ いくつくらいの設定でしょ…

「生きてるだけで、愛。」(ネタバレ)面倒くさい女度が足らないかも。不器用さも。

原作が本谷有希子さんで、菅田将暉くんが出ていて、で、監督は? 「数々のCMやAKB48、Mr.ChildrenなどのMVなどを手がけ、カンヌ国際広告祭でグランプリなどを受賞した関根光才」(映画.com)と、3ポイントとなりましたので見に行きました(笑)。 意味わか…

「散歩する侵略者(DVD)」コメディ&シリアスさが面白い!長澤まさみと長谷川博己の演技が絶妙!

DVD鑑賞です。 喜劇だと気づくまでは、何!この陳腐な話!と、あやうくDVD(実際はBluray)を止めてしまいそうになりましたが、桜井(長谷川博己)が登場し、宇宙人に対する彼の受け答えの奇妙な余裕を見るにつけ、ああ、こういう映画なのかと、それ以降は随…

「ボヘミアン・ラプソディ」(ネタバレ)フレディ・マーキュリーの伝記的音楽映画、音楽に感動するもドラマは?

「音楽映画に失敗はない」を地で行ったような映画です。ただ、この言葉、私が言っているだけですけどね(笑)。 クイーンのフレディ・マーキュリーの伝記映画と言っていいと思いますが、とにかく、音楽がいいというだけで映画として成立しています。 公式サ…

「ハナレイ・ベイ」(ネタバレ)吉田羊さんの良さが出ていないし、村上春樹っぽさもない

もう公開3週目に入っている映画なんですが、ずっと気になっていながら見られずにいました。何が気になっていたのか自分でもはっきりしませんが(笑)、おそらく、村上春樹原作ということと吉田羊さんという俳優に興味があったからでしょう。 公式サイト / …

「ごっこ」(ネタバレ)これ、疑似父娘(ごっこ)じゃなくてマジ父娘でしょう

これ、映画になっていますかね? 映画とは何かなどと大仰に構えて語るつもりもありませんが、これ、事前に何も知らず、まっさらな状態で見たら何やってんだか全くわかりませんよね。 公式サイト / 監督:熊澤尚人 城宮(千原ジュニア)は、ニートで引きこも…