映画

「さんかく窓の外側は夜」ネタバレレビュー・あらすじ:バディもの、BLものとしてつくるべきだと思うよ

日本のミステリーはどんなもんか? と思って見た映画。 でもないのですが、見る映画もないし日本の映画はないかなと映画.comを見てみましたら最初に出てきましたので選びました(笑)。 さんかく窓の外側は夜 / 監督:森ガキ侑大 原作とトーンが違うんじゃ…

「Mank マンク」ネタバレレビュー・あらすじ:市民ケーンの脚本家マンクをゲイリー・オールドマンが演じる

オーソン・ウェルズ監督の「市民ケーン」(1941年)の内容やその裏事情を知っていないとわかりにくい映画です。 昨年の12月4日からNetflixで配信されているようです。映画を配信で見る比率が高くなっているとのニュースを見かけるようになりました。私は集中…

「恋する遊園地」ネタバレレビュー・あらすじ:エッフェル塔と結婚した実在の女性がモデルの映画

監督のゾーイ・ウィットックさんが、エッフェル塔と恋に落ちて結婚したアメリカ人女性がいるとの新聞記事を読んだことがこの映画製作の始まりだそうです。 恋する遊園地 / 監督:ゾーイ・ウィットック エッフェル塔と結婚したエリカ・エッフェル 対物性愛 …

「聖なる犯罪者」ネタバレレビュー・あらすじ:信仰、赦し、正しさ、良心とは何か?だが基本はエンターテイメント狙い

昨年2020年のアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたポーランド映画です。つい先日見た「この世界に残されて」にも書いたのですが、受賞したのは作品賞も受賞した「パラサイト」でした。ただ映画のテーマ性としては、描けているかどうかは別にしてこ…

「BOLT」ネタバレレビュー・あらすじ:失意と絶望に生きるしかないのか

林海象監督、私は「ZIPANG」以来です。 それはバブル真っ只中でした。「二十世紀少年読本」はノスタルジックでファンタジックでかつ切ない映画でした。バブルの浮かれた気分との裏腹さがとてもよかったと記憶しています。その後の「ZIPANG」はあまりいい印象…

「この世界に残されて」ネタバレレビュー・あらすじ:ホロコースト サバイバーの医師と少女、そして男と女

昨年2020年のアカデミー賞国際長編映画賞のショートリストに選出されたハンガリー映画です。結局ノミネートされなかったということで残念ですが、逆に言えばアカデミー好みじゃないいい映画ということでしょう(笑)。 この世界に残されて / 監督:バルナバ…

「記憶の技法」ネタバレレビュー・あらすじ:映画の技法を学ぶべき、記憶の技法は明らかにならず

「記憶の技法」という一風変わった言葉のつなぎに目がとまり、宣伝コピーの「孤高のカリスマ漫画家、吉野朔実作品の初映画化」で興味をそそられ、監督:池田千尋で見てみるかとなった映画です。 記憶の技法 / 監督:池田千尋 漫画は読みません(読めません…

「Swallow/スワロウ」ネタバレレビュー・あらすじ:フェミニズム、PTSD、そしてヒッチコック

すごいですね、この映画、まったく先が読めません。 で、終わってみれば、主人公ハンター(画像の女性)が「家」や「家族」という個人を抑圧する環境から自己を開放する物語でした。 タイトルの Swallow はこの映画ではツバメではありません。「飲み込む」「…

「パリのどこかで、あなたと」ネタバレレビュー・あらすじ:誰かとどこかでパ・ド・ドゥ

若干の親愛を込めて言えば、セドリック・クラピッシュ監督は寂しがり屋の甘えん坊ってことのようです。 「スパニッシュ・アパートメント」以降、前作の「おかえり、ブルゴーニュへ」まで数本は見ていますがそんな気がしてきました。ただし、それは特別なこと…

「声優夫婦の甘くない生活」ネタバレレビュー・あらすじ:マンスプ系の夫は妻の癒やしにまどろむ

これは映画や声優の話というよりも夫婦の物語です。さらに言えばマンスプ系の夫とそれに気づい(ていたけれども自分を騙してい)た妻の物語です。 で、ラストがどうなるか? それにより、映画が「甘い」のか、「甘くない」のかがわかります。 声優夫婦の甘く…

「ソング・トゥ・ソング」ネタバレレビュー・あらすじ:フィジカルタッチイメージフィルム

テレンス・マリック監督はもう充分ですと思っていたんですが、ルーニー・マーラさんが主演ですので見てきました……ら、やっぱり、テレンス・マリック監督でした(笑)。 ソング・トゥ・ソング / 監督:テレンス・マリック テレンス・マリック監督もルーニー…

「また、あなたとブッククラブで」ネタバレレビュー・あらすじ:300歳の恋バナ映画

年をとっても恋をすれば人生楽しいよ、という映画です。 ただし、この俳優集めてこの映画か…と悲しくなったりもします(涙)。 また、あなたとブッククラブで / 監督:ビル・ホールダーマン 見どころは豪華俳優陣(だけ?) ネタバレあらすじとちょいツッコ…

「私をくいとめて」ネタバレレビュー・あらすじ:単なるラブコメだった…(涙)

原作が綿矢りささん、監督が大九明子さんというのは「勝手にふるえてろ」と同じですね。ちょうど3年前に公開されています。 3年前となればさすがに記憶も薄れていますが似たような女性の話ですので比べてみますといろんなことが見えてきそうな映画です。 私…

「詩人の恋」ネタバレレビュー・あらすじ:これは愛なのか? 同情なのか? 心の空白を埋める自己愛なのか…

キム・ヤンヒ監督の長編デビュー作です。 といっても、主演のヤン・イクチュンさんの名前で見に行く人が多いのではないかと思いますし、私もそうです。でも見てみますと、意図してかどうかはわかりませんがちょっと変わっていて面白い映画です。 詩人の恋 /…

「ニューヨーク 親切なロシア料理店」ネタバレレビュー・あらすじ:人は結局利己的にしか動かない…

「人生はシネマティック!」「17歳の肖像」「幸せになるためのイタリア語講座」のロネ・シェルフィグ監督、2019年の映画です。その年のベルリン映画祭のオープニングで上映されています。映画の傾向としては「幸せになるためのイタリア語講座」に近いものが…

「ハッピー・オールド・イヤー」ネタバレレビュー・あらすじ:映画の内容もミニマル、映画自体もミニマル

タイ映画です。 タイの映画は年に1本か2本程度しか見ていませんが、この映画はこれまで見てきた映画とはちょっと違います。タイっぽさがないと言いますか、その国っぽさやローカル感がありません。 ハッピー・オールド・イヤー / 監督:ナワポン・タムロン…

「ザ・プロム」ネタバレレビュー・あらすじ:メリル・ストリープが本来の物語を食っているんじゃない?

ブロードウェイ・ミュージカル「ザ・プロム」の映画版です。 Netflix制作の映画で、配信は2020年12月11日からですが先行上映として12月4日からイオンシネマなどで劇場公開されています。 ザ・プロム / 監督:ライアン・マーフィ 劇場で見るべき映画 ネタバ…

「葬式の名人」(ネタバレ感想・DVD)前田敦子を活かせていない…ということか

前田敦子さん主演ということでレンタルしたんですが、劇場ならもう少し見られたんでしょうか、さすがに目の前のモニターじゃ無理でした。 そもそも集中させるような映画ではありませんし、かと言って笑わせる映画でもありませんし、なにが狙いなのかかなり曖…

「燃ゆる女の肖像」ネタバレレビュー・あらすじ:オルフェウスとヴィヴァルディの夏とつかの間の愛

日本語タイトルの「肖」が反転してありますね。 ちょっとばかりあざといのではと思いますが、まあ「振り返る」がキーワードでもありますし、鏡に姿を写すシーンもかなり多いですのでそこからなんでしょう。 燃ゆる女の肖像 / 監督:セリーヌ・シアマ アデル…

「アイヌモシㇼ」ネタバレレビュー・あらすじ:幻ではないアイヌを知り、アイヌを知るきっかけにする

このところ俳優で持っている映画ばかり見ている気がしています(笑)。 この映画ではカントを演じている下倉幹人くん、その澄んだ眼には差別や同化といった対立視点ではない今生きているアイヌの苦悩が反映されています。 もちろん幹人くんは俳優ではありま…

「THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女」ネタバレレビュー・あらすじ:主演のホアン・ヤオで持っている

基本は香港の学校に通う深センの女子高生の青春物語なんですが、そこに iPhoneの密輸というクライム・サスペンス風味を加えた映画になっています。主演のホアン・ヤオ(黄堯・黄尧)さんの存在感で持ちこたえている映画かと思います。 THE CROSSING 香港と大…

「ホモ・サピエンスの涙」一部ネタバレレビュー:あらすじのない絶望的な33シーンのエンドレス映画

ロイ・アンダーソン監督、「さよなら、人類」を見たと思っていましたが、何度も見せられた予告編のせいでそう思い込んだだけのようです。今も予告編を見て、ああ、見た、見たと思いましたが、他のシーンがまったく浮かんできません(笑)。 ということで初め…

「泣く子はいねぇが」ネタバレレビュー・あらすじ:仲野太賀と吉岡里帆、の良さを出せない脚本

「是枝裕和が惚れ込んだ新たな才能!」という宣伝コピーがついています。確かに企画に是枝裕和さんの名前もありましたし、分福が企画協力となっていたと思います。 で、その才能が佐藤快磨監督ということです… 泣く子はいねぇが / 監督:佐藤快磨 …が、私に…

「ばるぼら」ネタバレレビュー・あらすじ:稲垣吾郎と二階堂ふみ、幻想的にはならず

バルボラという言葉の響きにどことなく馴染みを感じるものがあり、あるいは手塚治さんの「ばるぼら」を読んだことがあるのかとも思いましたが違うようです。 「バルバラ」でした(笑)。チェコには女性名があるそうです。 で、映画ですが、んー、と唸ってし…

「滑走路」ネタバレレビュー・あらすじ:萩原慎一郎の歌集からのオリジナルストーリー

萩原慎一郎さんの歌集『滑走路』をベースにしたオリジナルストーリーの映画です。 桑村さや香さんのシナリオがとてもよく、それを大庭功睦監督が俳優の間合いを活かし緊張感を途切れさせず息苦しいくらいに張り詰めた映画にしています。 滑走路 / 監督:大…

「ミッドサマー」ネタバレレビュー・一部あらすじ:ホラーも徹底すればコメディになる

DVD鑑賞です。 劇場公開時(2020年2月21日)にはかなり話題になっており、何度も見ようかどうしようかと迷った映画です。結局、前作「ヘレディタリー 継承」の自分自身のレビューを読み返して足を運ぶ決断ができなくDVD鑑賞となりました。 ですので、以下、…

「さくら」ネタバレレビュー・あらすじ:俳優を活かせていない演出に問題あり

西加奈子さんのベストセラー(だそうです)小説『さくら』の映画化です。 と言っても、この『さくら』だけではなく西加奈子さんの本を読んだことはありません。ただ、「まく子」は見ています。 さくら / 監督:矢崎仁司 俳優で見せる映画だが… ネタバレあら…

「異端の鳥」ネタバレレビュー・あらすじ:ホロコーストは収容所だけの出来事ではない

昨年のヴェネツィア映画祭で「少年の置かれた過酷な状況が賛否を呼び、途中退場者が続出。しかし、同時に10分間のスタンディングオベーションを受け」(公式サイト)たと宣伝されている映画です。 意味合いとしては、少年が悲惨な目に会い正視に耐えない映画…

「ストックホルム・ケース」ネタバレレビュー・あらすじ:アメリカン・ニューシネマの幻を見ているようだ

映画としては意外にも面白かったです。 意外にもというのは、「ストックホルム・シンドローム」についての映画なんだろうと見に行ったのに、(まったく)そうではなく単に犯罪ものの娯楽映画だったので、なーんだあと思ったのに、割と見られたというややこし…

「パピチャ 未来へのランウェイ」ネタバレレビュー・あらすじ:女性の抑圧よりもヨーロッパのいらだちを感じるのだが…

「パピチャ 未来へのランウェイ」との邦題から、イスラム社会にある女性抑圧をはねのけてファッションショーを実現する女性たちの話かと思って見に行きましら、半分は合っていて半分は違っていました。 ファッションショーを実現する女性たちというのはその…