そんなには褒めないよ。映画評

映画を見てから読むブログ

「ポルトの恋人たち 時の記憶」(ネタバレ)18世紀のポルトと2021年の浜松、同じプロットの悲恋物語だが…

舩橋淳監督と言えば「谷中暮色」の監督ですね。 谷中という街の持つ雰囲気もあってか、不思議と印象に残っている映画です。不思議というのは、映画の完成度としてはさほどでもなかったのに何とはなく良かったという意味合いです(笑)。 公式サイト 監督/舩…

「来る」映画(ネタバレ)笑いが止まらなくて、怖いぞー…

この映画を楽しむコツはただ何も考えず時間に流されてぼんやり見ていることです。何がどうなっているの?なんて考えて見ていると疲れます。映像的にも、音楽(音響)的にもどっと疲れます。 以下、いきなりネタバレしています。 公式サイト / 監督:中島哲…

「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー!」(ネタバレ)1991年ソ連崩壊の年、キューバは宇宙とつながっていた!

キューバ映画ってだけでも興味をそそられます。キューバが舞台であったり、キューバ絡みの映画はそこそこ見ることはありますが、キューバ映画そのものってなかなか思い浮かびません。 公式サイト / 監督:エルネスト・ダラナス・セラーノ 監督は1961年生ま…

「ヘレディタリー 継承」無茶苦茶なネタバレ、面白かったと思う人は読まないで…。

年に数本ある 金返せぇぇぇぇぇぇぇー! の1本です(笑)。 公式サイト / 監督:アリ・アスター 宣伝文句の 今年のサンダンス映画祭で「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から最高の評価を受け全米を震撼させたホラー映画がつい…

「ちょっと今から仕事やめてくる」前半ぞわぞわ、後半もぞもぞ。コメディじゃなかったのね。

DVD鑑賞です。 公開時、タイトルが目につき、見ようかどうしようかと思いつつ、どうせコメディの苦手なタイプだろうと思い込んでスルーした映画、全然コメディじゃなく、むちゃくちゃシリアスじゃないですか!? 公式サイト / 監督:成島出 前半は面白く見…

「バルバラ セーヌの黒いバラ」映画としてはよくできているが、バルバラに思い入れがないと難しい

公式サイト / 監督:マチュー・アマルリック フランスの歌手バルバラを描いた映画なんですが、 これは、バルバラに相当思い入れがあり、なおかつ、バルバラについても相当詳しく知っていませんと見ていても楽しめない映画です。 私も、ほとんど日本人歌手の…

「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」(ネタバレ)ちょっと異色の抒情詩的なゴースト・ラブストーリー

ゴーストものの恋愛映画って結構あると思いますが、これはちょっと異色といえるかも知れません。 なんてったって幽霊が下の画像のようにシーツをかぶって現れます。 でも、コメディではありません。ラブストーリーと言えなくもないですが、「ゴースト/ニュ…

「ハード・コア」(ネタバレ)山下敦弘監督、こんな映画撮ってちゃダメでしょう。

漫画が原作の映画が多くなってきましたね。 この映画は、 90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載され、多くの読者の共感を呼んだ伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」(作:狩撫麻礼、画:いましろたかし)の待望の映画化(公式サイ…

「銃」(ネタバレ)そもそも監督が「銃」や「西川」に興味を持っていないのでは?

原作を読んでいませんが、映画を見ての想像で言えば、人は常に今(の自分)から抜け出したいとの欲望を持つものであり、ある時、その契機となりうる何ものか(銃)に出会えば、割と簡単にその境界を越えてしまうという物語なんだろうと思います。 そうだとす…

「おかえり、ブルゴーニュへ」(ネタバレ)ブルゴーニュのドメーヌの一年と美味しいワインの造り方

この映画の英語タイトルは「Back to Burgundy(*1)」で、日本語タイトルとは主体は違いますが、ブルゴーニュへ帰るという点ではほぼ同じ、そして、原題であるフランス語タイトル「Ce qui nous lie」は下の画像にもあります「私たちをつなぐ(結ぶ)場所」と…

「ガンジスに還る」(ネタバレ)悠久のガンジスの生と死、そして家族

「終活」なんて言葉が頻繁に使われるようになっていますので、ついつい、インド版終活映画なんて言いたくなってしまいますが、よくよく考えてみますと、これは送る側の映画ですね。 公式サイト / 監督:シュバシシュ・ブティアニ いくつくらいの設定でしょ…

「生きてるだけで、愛。」(ネタバレ)面倒くさい女度が足らないかも。不器用さも。

原作が本谷有希子さんで、菅田将暉くんが出ていて、で、監督は? 「数々のCMやAKB48、Mr.ChildrenなどのMVなどを手がけ、カンヌ国際広告祭でグランプリなどを受賞した関根光才」(映画.com)と、3ポイントとなりましたので見に行きました(笑)。 意味わか…

「散歩する侵略者(DVD)」コメディ&シリアスさが面白い!長澤まさみと長谷川博己の演技が絶妙!

DVD鑑賞です。 喜劇だと気づくまでは、何!この陳腐な話!と、あやうくDVD(実際はBluray)を止めてしまいそうになりましたが、桜井(長谷川博己)が登場し、宇宙人に対する彼の受け答えの奇妙な余裕を見るにつけ、ああ、こういう映画なのかと、それ以降は随…

「ボヘミアン・ラプソディ」(ネタバレ)フレディ・マーキュリーの伝記的音楽映画、音楽に感動するもドラマは?

「音楽映画に失敗はない」を地で行ったような映画です。ただ、この言葉、私が言っているだけですけどね(笑)。 クイーンのフレディ・マーキュリーの伝記映画と言っていいと思いますが、とにかく、音楽がいいというだけで映画として成立しています。 公式サ…

「ハナレイ・ベイ」(ネタバレ)吉田羊さんの良さが出ていないし、村上春樹っぽさもない

もう公開3週目に入っている映画なんですが、ずっと気になっていながら見られずにいました。何が気になっていたのか自分でもはっきりしませんが(笑)、おそらく、村上春樹原作ということと吉田羊さんという俳優に興味があったからでしょう。 公式サイト / …

「ごっこ」(ネタバレ)これ、疑似父娘(ごっこ)じゃなくてマジ父娘でしょう

これ、映画になっていますかね? 映画とは何かなどと大仰に構えて語るつもりもありませんが、これ、事前に何も知らず、まっさらな状態で見たら何やってんだか全くわかりませんよね。 公式サイト / 監督:熊澤尚人 城宮(千原ジュニア)は、ニートで引きこも…

「ライ麦畑で出会ったら」(ネタバレ)内なるサリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』を見つめる映画かな?

1969年という時代背景もあるかもしれませんが、アメリカン・ニューシネマの香りがする青春映画です。 タイトルにもある通り、青春のバイブルとも呼ばれる J・D・サリンジャー作『ライ麦畑でつかまえて』によって救われる16歳の少年ジェイミーの物語です。サ…

「ゲンボとタシの夢見るブータン」夢見るのは我々日本人で、ゲンボとタシ、そしてブータンには将来の選択

ブータンの一家族の、明記されていませんが数ヶ月くらいの出来事を見つめるドキュメンタリーです。ブータンと言えば、2011年に来日された国王夫妻がとても好印象だったことや国民総幸福量という価値観を国の政策としていることが思い浮かびます。 公式サイト…

「search サーチ」(ネタバレ)面白いです。全編パソコンの画面で物語が進む謎解きミステリー。

面白いです! スクリーンに映し出されるのは、全編下の画像のようなパソコンの画面だけです。それで映画になるのかと思ってしまいますが、なるんですね、最後まで飽きません。 公式サイト / 監督:アニーシュ・チャガンティ この映画の面白さは、作り手、そ…

「テルマ」(ネタバレ)サイキックもの?父娘もの?青春もの?とはっきりせず…残念。

前作の「母の残像」では良い方に出ていたあまり説明しないという手法が、この映画では悪い方へ出てしまったようです。 公式サイト / 監督:ヨアキム・トリアー もともと私自身が、こうしたサイキックホラー系の映画に興味が持てないこともあるのですが、そ…

「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」(ネタバレ)ネタ的にも、テーマ的にも、作りの上でもハリウッドスタイルのタイ映画

タイの映画、随分見ていませんねえ、「すれ違いのダイアリーズ」以来のような気がします。 「バッド・ジーニアス」、タイトル通り、学力優秀な学生がカンニングをする話らしく、面白そうではあります。 公式サイト / 監督:ナタウット・プーンピリヤ 物語の…

「億男」(ネタバレ)世の中にはお金で満たされる人間とお金だけでは満たされない人間の二種類がいるという話

えらくクラシカルで情緒的な話やねというのが、見終えての最初の感想。 つまり、金の切れ目が縁の切れ目じゃないですが、お金で友情や愛情など人の情は変わるかみたいな、古くて古い(笑)お話です。 公式サイト / 大友啓史 冒頭いきなり中央に(ポールダン…

「バーバラと心の巨人」(ネタバレ)やはり大人の鑑賞にはちょっと無理

迷いに迷って見に行った映画です(笑)。何に迷ったかと言いますと、映画の内容はざっと紹介文を読めばおおよそ想像できてしまいますし、やや子供向けかなと思ったのですが、監督のアンダース・ウォルターさんが2014年のアカデミー賞で短編実写映画賞を受賞…

「LBJ ケネディの意志を継いだ男」(ネタバレ)ジョンソンその人より「公民権法」がテーマでしょう

「スタンド・バイ・ミー」 のロブ・ライナー監督です。 と、いつまでも枕詞のように「スタンド・バイ・ミー」がついてしまいますが、1986年の映画ですから、もう32年前になります。 公式サイト / 監督:ロブ・ライナー 今あらためてその後の監督作品を見て…

「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」(ネタバレ)面白いです(笑)。

面白かったです。 ただ、「もっと音楽きかせろタコ!」とは思いましたが(笑)。 公式サイト / 監督:三木聡 正直、苦手なジャンルなんだけどなあと、やや引きつつ見に行ったのですが、冒頭の10分くらいで心配も吹っ飛びました。ただ逆に、大丈夫か!? こ…

「黙ってピアノを弾いてくれ」見ないとわからない、見てもわからない、聴くしかない。

タイトルの「黙ってピアノを弾いてくれ」や、さわりの紹介コピー「挑発的な言動、強烈すぎるキャラクター、そして唯一無二の音楽性で知られるピアニスト・作曲家、チリー・ゴンザレス」だけでも無茶苦茶そそられます。 公式サイト / 監督:フィリップ・ジェ…

「ホスティル HOSTILE」(ネタバレ)終末系ビジュアルの中で描かれる純愛もの、ただ既視感は強し

タイトルをちらっと見て「ホステル」? と、見てはいないのにタイトルだけ記憶しているホラー映画が浮かんだのですが、そうではなく「ホスティル」でした。「敵意のある」といった意味のようです。 伝染病(と公式サイトにはある)によりほとんどの人類が死…

「日日是好日」お茶を始めてみたくなる映画。ネタバレしていますが、それを知って楽しめない映画ではありません。

お茶を始める人が増えるかもしれませんね。 「お茶」そのものだけではなく、そのまわりに広がる時間と空間、そしてそれらを味わい楽しむこと、映画では茶事と言っていましたが、そうした一連のことが魅力的に感じられる映画です。 公式サイト / 監督:大森…

「運命は踊る」(ネタバレ)三幕の不条理劇を見るような映画。戦争は父権的なるものの究極。

「レバノン」が2009年のヴェネチアで金獅子賞を受賞したサミュエル・マオス監督の最新作、 この作品も昨年のヴェネチアで銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞しています。 8年ぶりの新作ということらしく、IMDb を見てみても、2013年にドキュメンタリーとシ…

「きみの鳥はうたえる」(ネタバレ)映画としてはまとまっているが、佐藤泰志っぽさが消えてしまった

え? こんなラストだった? と、原作を読み直してみましたら、やっぱり全く違っていました。 佐藤泰志さんの『きみの鳥はうたえる』の映画化です。「海炭市叙景」「そこのみにて光り輝く」「オーバー・フェンス」に続いて4本目ですが、佐藤泰志さんの小説は…