映画

「名もなき歌」映画・ネタバレレビュー・あらすじ:1988年のペルー、乳児売買、センデロ・ルミノソ、先住民の貧困、同性愛

1988年頃のペルーを舞台にした映画です。 どんな時代だったのかざっとウィキペディアから拾いますと、1985年に誕生したアラン・ガルシア大統領の経済政策の失敗によりハイパーインフレになっており、その影響もあって反政府勢力のセンデロ・ルミノソが勢力を…

「イン・ザ・ハイツ」ネタバレレビュー・あらすじ:ラテン系ヒップホップのMV的ミュージカル映画

2008年にトニー賞の作品賞、楽曲賞、振付賞、編曲賞を受賞しているブロードウェイ・ミュージカルの映画化です。 たまにはミュージカルでもと軽い気持ちで見に行きますと疲れるかもしれません(笑)。 イン・ザ・ハイツ / 監督:ジョン・M・チュウ 楽しめる…

「返校 言葉が消えた日」ネタバレレビュー・あらすじ:白色テロ下の純愛が悲劇を生む

ゲームが原作の映画ということで見るのを迷ったのですが、見てみればあまり違和感はなく、前半はともかく、後半は映画らしくまとまっていました。ゲームと言えば敵と戦ってパワーアップしていくイメージしか持っていなかったのですが、こうした物語でもゲー…

「復讐者たち」ネタバレレビュー・あらすじ:実話に基づくホロコーストの復讐計画「プランA」

ホロコーストサバイバーの復讐劇、事実に基づく物語ということです。 「Nakam(ナカム)」というヘブライ語で復讐という意味を持つグループの存在や映画で描かれるニュルンベルクの水道に毒を流し込んで無差別にドイツ人を殺害しようとした「Plan A」という…

「走れロム」ネタバレレビュー・あらすじ:ベトナムのストリートチルドレン走る

ベトナム映画です。 ベトナム公式の宝くじに便乗しておこなわれている(らしい)違法ギャンブル「sốđề」という闇くじを生活の糧にしているストリートチルドレンを描いています。 走れロム / 監督:チャン・タン・フイ監督 短編映画「16:30」 何をやろうとし…

「少年の君」ネタバレレビュー・あらすじ:よくできた泣けるガール・ミーツ・ボーイだが…

今年のアカデミー賞国際映画賞にノミネートされた中国映画です。 昨年2020年の大阪アジアン映画祭では観客賞を受賞しています。見れば、そりゃ観客賞受賞でしょうという泣かせる感動ものです。 少年の君 / 監督:デレク・ツァン ガール・ミーツ・ボーイ ネ…

「プロミシング・ヤング・ウーマン」ネタバレレビュー・あらすじ:レイプリベンジ、ラブコメ、スリリングだが…#MeTooの消費かも

今年のアカデミー賞脚本賞を受賞しているんですね。そんなことも知らずに見ていました。それに作品賞、監督賞、主演女優賞、編集賞にもノミネートされていたようです。 プロミシング・ヤング・ウーマン / 監督:エメラルド・フェネル プロミシング・ヤング…

「17歳の瞳に映る世界」ネタバレレビュー・あらすじ:瞳に映る世界ではなく女性たちが今現在置かれている世界

原題の「Never Rarely Sometimes Always」の意味がわかるシーンは圧巻です。 その一連の質問をオータムにしている女性は俳優ではなく実際の人工妊娠中絶クリニックのカウンセラーとのことです。 17歳の瞳に映る世界 / 監督:エリザ・ヒットマン 女性たちが…

「わたしはダフネ」ネタバレレビュー・あらすじ:母を亡くしたダウン症の女性と父親の旅

2019年のベルリン映画祭パノラマ部門で国際批評家連盟賞を受賞しています。 わたしはダフネ / 監督:フェデリコ・ボンディ カロリーナ・ラスパンティさんの映画 ネタバレあらすじ ドキュメンタリーという選択もあったのでは? カロリーナ・ラスパンティさん…

「海辺の金魚」ネタバレレビュー・あらすじ:小川紗良監督への期待と小川未祐さんへの驚き

小川紗良監督、現在25歳、ウィキペディアで経歴を見る限り、どういう経緯でこの映画を撮ることになったんだろうと不思議でしたが、インタビュー記事を読みますと、自主制作の延長線のような感じで広がっていったようです。 主演の小川未祐さんともう一度一緒…

「湖底の空」ネタバレレビュー・あらすじ:ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020グランプリ作品

女性がプールで上向きに浮かんでいる画やその女性がプールの底でしゃがんでいるトレーラー内のカットに目が止まり見てみました。監督は佐藤智也さんという方で、この映画は「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2020」のグランプリ作品です。 湖底の空 / …

「ライトハウス」映画・ネタバレレビュー・あらすじ:プロメテウス、サシャ・シュナイダーまではわかったけど…

最も苦手な映画を見てしまいました(笑)。 評判だったらしい同じロバート・エガース監督の「ウィッチ」という映画も知らず、この「ライトハウス」がスリラーだということもはっきりとは認識せず、なんとなく目にした「人間の狂気」とか「幻想的」とか「美し…

「アジアの天使」ネタバレレビュー・あらすじ:俳優たちの本音のぶつかりあいがなく緊張感がない

昨年(2020年)末の「生きちゃった」から今年に入ってついひと月前の「茜色に焼かれる」、そしてこの「アジアの天使」と続けざまに石井裕也監督の映画を見ています。 たまたま公開が重なったということなんでしょうが、映画の内容や出来からすると、何を撮り…

「1秒先の彼女」ネタバレレビュー・あらすじ:奇跡のラブストーリー?ちょっと待てよ…

チェン・ユーシュン監督が「台湾ニューシネマの異端児」と呼ばれているとの紹介に目が止まった映画です。ただ、その言葉が当てはまるのは1995年の「熱帯魚」や1997年の「ラブゴーゴー」の二十数年前のことだと思います。その後2013年の「祝宴!シェフ」まで…

「いとみち」ネタバレレビュー・あらすじ:すべてにおいて過不足なく完璧!

横浜聡子監督、2016年の「俳優 亀岡拓次」以来です。長編ではその前が2008年の「ウルトラミラクルラブストーリー」ですから、なかなか撮りたいものの環境が整わないということなのか、もっと撮って欲しい監督のひとりです。 で、「いとみち」、完璧でした。…

「バクラウ 地図から消された村」ネタバレレビュー・あらすじ:アナーキーな村、バクラウ、アナーキーな映画、バクラウ

昨年(2020年)末の劇場公開時に見ているのですが、書きかけでそのままになっていた映画です。かなり記憶も薄れてしまいましたのでDVDを見てみました。 前半は散漫な感じでDVDじゃ集中できませんが、やはり後半はぐっと惹きつけられます。次第に映画の向かっ…

「Arc アーク」映画・ネタバレレビュー・あらすじ:不老不死をホームドラマのように描かれても…

不老不死を題材にした映画を撮ろうとすれば、一般的にはファンタジーかSFになるのではないかと思いますが、なんと!この映画はごく普通のドラマ(?)でそれを描こうとしています。 挑戦的な試みなのか、原作のトーンがそこにあるのか、あるいはほかに思いつ…

「のさりの島」ネタバレレビュー・あらすじ:人にはまやかしに頼りたいときもある

「北白川派」という「京都造形芸術大学と映画学科が一丸となり、その全機能を駆使しながら、プロと学生が協働で一年をかけ一本の映画を完成させ、劇場公開を目指すプロジェクト」で製作された映画です。 ちょうど2年前に「嵐電」という鈴木卓爾監督の映画を…

「ブラックバード 家族が家族であるうちに」ネタバレレビュー・あらすじ:俳優は豪華だが映画は作りものくさい

ビレ・アウグスト監督の2014年の映画「サイレント・ハート」のリメイクとのこと、その映画は日本では2016年の「トーキョーノーザンライツフェスティバル」で上映されています。劇場未公開です。 ブラックバード 家族が家族であるうちに / 監督:ロジャー・…

「逃げた女」ネタバレレビュー・あらすじ:ホン・サンス監督の自虐的懺悔映画か?

私には2017年の「それから」以来のホン・サンス監督です。特別注目しているわけではありませんが、名前をみれば見てみようかと思う監督です。 公式サイトに、主演のキム・ミニさんが「監督の公私のパートナー」とありましたので、そうなんだとググってみまし…

「ペトルーニャに祝福を」ネタバレレビュー・あらすじ:神は存在する 彼女の名はペトルーニャ、というマケドニア映画

邦題は「ペトルーニャに祝福を」という優しいタイトルになっていますが、英題は「GOD EXISTS, HER NAME IS PETRUNYA」です。マケドニア語の原題も同じ意味らしく、そのまま日本語にすれば「神は存在する 彼女の名はペトルーニャ」です。 ギリシャ正教とか東…

「キャラクター」映画ネタバレレビュー・あらすじ:菅田将暉、高畑充希共演を期待したのにお茶くみだけだった

これまでですとDVDでは見るにしても公開日に劇場へ足を運ぶような映画ではないのですが、菅田将暉さんと高畑充希さんの共演であればと早速見に行きました。 それに、新型コロナウイルスのせいで製作される映画も少なくなっているのか、特に海外からはあまり…

「猿楽町で会いましょう」ネタバレレビュー・あらすじ:女はコワイは今の時代では女性蔑視っての知ってた?

先週末に、どんな映画が公開されるのかなとざっと映画.comを見た時には見ることはないだろうと思っていた映画です。が、ふと目にしたFilmarksだったか、映画.comだったかの感想で見ることにしました。 ただ、点数が1だったか2だったかの良くない評価です(笑…

「幸せの答え合わせ」ネタバレレビュー・あらすじ:ウィリアム・ニコルソン監督自身の両親追憶映画

すごい映画ですし、面白いです。 老年夫婦の離婚話ですが、その離婚話自体が類似の映画とは随分かけ離れていますし、台詞だけではなく頻繁に語られる詩などの言葉にいろいろ意味が込められているようです。とにかくいろんな見方ができる映画で、ウィリアム・…

「はるヲうるひと」ネタバレレビュー・あらすじ:山田孝之が頑張るも、「劇」のまま映画にならず

佐藤二朗さんという方を、ああ、あの映画のと、はっきり思い出せるものはありませんが、なんとなく知っている俳優さんではあります。 その佐藤さん、「ちからわざ」という演劇ユニットを主宰しているそうです。この映画もそこで2009年に初演された舞台劇がも…

「海辺の家族たち」ネタバレレビュー・あらすじ:感傷的な内容をさらりと描いて好印象、ロベール・ゲディギャン監督

ロベール・ゲディギャン監督が「フランスのケン・ローチ」と言われているとの宣伝コピーがありましたので、疑り深い私は(笑)海外のサイトを調べてみました。 すみません、確かにそうしたニュアンスで語られている批評がたくさんありました。 海辺の家族た…

「グンダーマン 優しき裏切り者の歌」ネタバレレビュー・あらすじ:旧東ドイツのボブ・ディラン?の伝記映画

ゲアハルト・グンダーマン。 旧東ドイツ時代から東西ドイツ統一後の東ドイツで活躍したというシンガーソングライターで、昼間は褐炭採掘場で働き、仕事が終わるとステージに立っていたということです。 そのグンダーマンの伝記(的)映画なんですが、実は彼…

「明日の食卓」ネタバレレビュー・あらすじ:子育ては母親の仕事か?あたかもそう言っているかのような…

椰月美智子さんという作家の同名の原作があります。知らない作家さんですが、児童文学でたくさん賞をとっているようです。ただ、この「明日の食卓」は母親の話ですので大人向けの作品です。 下の画像にあるように菅野美穂さん、高畑充希さん、尾野真千子さん…

「ハウス・イン・ザ・フィールズ」モロッコ、アトラス山間部に暮らすアマジグ族の姉妹と結婚式

「モロッコの山奥に暮らすアマズィーグ族の姉妹、ハディージャとファーティマ。アトラス山脈の壮大な自然の中、自身の夢と伝統や慣習のあいだで揺れ動く心のうちを親密な映像で紡いでいく。(公式サイト)」 という映画なんですが、なんだか膜が張ったような…

「茜色に焼かれる」ネタバレレビュー・あらすじ:石井裕也監督、覚醒す!と思いきや…

石井裕也監督、覚醒す! これまでの石井監督の印象は、映画としてうまくまとめる能力は高いけれども、今の時代や社会にあまり直接的なコミットメントをしない印象でしたが、この映画はちょっと違っていました。 たまたまの1本なのか、なにかが変わっていく初…