そんなには褒めないよ。映画評

映画を見てから読むブログ

「あなたの名前を呼べたなら」(ネタバレ)階級社会が色濃く残るインド、女性はどう生きる?

「あなたの名前を呼べたなら」のタイトルに、メイドの女性と裕福な男性の物語とくれば、立場が違うがゆえの悲恋物語なんだろうと割と簡単に想像できてしまいますが、この映画、そうまんざら捨てたもんじゃないです。 確かに、悲恋ではないにしてもそれに近い…

「パラダイス・ネクスト」(ネタバレ)豊川悦司、妻夫木聡、ニッキー・シエがかわいそう

フィルム・ノワール系が狙いなんでしょうが、これはかなり厳しい出来ですね。 監督は、「雨にゆれる女」の半野喜弘さん、音楽家としてのキャリアは長く、ジャ・ジャンクー監督やホウ・シャオシェン監督の音楽を手掛けている方です。映画では前作の「雨にゆれ…

「世界の涯ての鼓動」(ネタバレ)ヴィム・ヴェンダース監督の最新作はラブサスペンスか?

ヴィム・ヴェンダース監督、73歳、まだまだ精力的です。1,2年に1本の割合で撮っている印象です。 前作の「アランフェスの麗しき日々」では言葉の洪水でついていくのが大変でしたが、この「世界の崖ての鼓動」は、しばらく前から流れていた予告編を見て、…

「7月の物語」(ネタバレ)ギヨーム・ブラック監督のセンスが光る

「7月の物語」71分、「勇者たちの休息」38分、さらに「7月の物語」の方は、実質的には「日曜日の友だち」と「ハンネと革命記念日」の2本に分かれているという、劇場公開作としてはかなり変則的です。 ただ、「7月の物語」を見れば、ギヨーム・ブラック監督…

「カニバ パリ人肉事件38年目の真実」映画というよりビデオアートと思って見たほうがいい

「あまりに衝撃的な内容に各国の映画祭で途中退場者続出!」と煽っていますが、もしそれが本当だとすれば、それは映画がつまらないからでしょう。 カニバ / 監督:ヴェレナ・パラヴェル、ルーシァン・キャステーヌ=テイラー つまらないというのも正しくない…

「田園の守り人たち」(ネタバレ)絵画を見るようなフランス農村風景が美しい

思っていた以上にいい映画でした。 グザヴィエ・ボーヴォワ監督本人も語っているように、まったく戦場を描かない戦争映画という感じです。第一次世界大戦時のフランス、農業を営む一家の物語です。ふたりの息子と娘の夫、成人男性は皆戦場です。母と娘、そし…