そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

おすすめ映画直近の4作品

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ソニータ

監督:ロクサレ・ガエム・マガミ

(ネタバレ)ドキュメンタリーとしての問題提起も含めオススメです

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汚れたダイヤモンド

監督:アルチュール・アラリ

(完全ネタバレ)ラスト10分のピエールの描き方が見事

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あさがくるまえに

監督:カテル・キレヴェレ

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。

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ブランカとギター弾き

監督:長谷井宏紀

(ネタバレ)映画はシンプルなのに物語は深い

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最新記事

クリーピー 偽りの隣人(DVD)

黒沢清監督は(私には)その実力がよく分からない監督の一人です。

特にフランスかと思いますが、誰だったか若手の監督が、フランスでは映画を学ぶ(学校?)際に、日本の監督では北野武監督と黒沢清監督を題材にしているとか語っていたなど、人気があるそうです。

ところが、最近の映画、初めて海外で撮った「ダゲレオタイプの女」、カンヌの「ある視点」部門で監督賞を受賞した「岸辺の旅」、(私には)どちらも残念な出来でした。

 

クリーピー 偽りの隣人

クリーピー 偽りの隣人

 

 

で、この「クリーピー 偽りの隣人」をレンタルしてみました。

 

途中までは面白いですし、うまいですね。でも、途中までです(笑)。

 

犯罪心理学者の高倉は、刑事・野上から6年前に起きた一家失踪事件の分析を頼まれる。しかし事件唯一の生き残りである長女・早紀の記憶をたどるも、核心にはたどりつけずにいた。一方、高倉が愛する妻・康子と共に最近引っ越した新居の隣人は、どこか奇妙な家族だった。病弱な妻と中学生の娘・澪をもつ主人・西野との何気ない会話に翻弄され、困惑する高倉夫妻。そしてある日、澪が告げた言葉に、高倉は驚愕する。「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です。」未解決の一家失踪事件と、隣人一家の不可解な関係。2つの繋がりに高倉が気付いた時、康子の身に深い闇が迫っていた・・・(公式サイト

 

前半は、6年前の一家失踪事件と主人公の高倉(西島秀俊)が引越した先の隣人の奇妙さをうまく絡めながら進めていくのですが、隣人の西野をやっている香川照之の奇妙さに違和感がない(っていうのも変?)のが効いているせいですんなり物語に入ることが出来ます。

 

西野はサイコパスという設定ですが、香川照之さん、こういう役をやらせたら右に出る人はいないですね。

 

高倉の妻康子(竹内結子)が、隣人は変なやつなのになぜ無視せず関わり合うの?って、イライラさせる作りも面白く感じる要因でうまいですね。ここらあたりは丁寧に作られていますし、俳優が意図をきっちり理解しているように感じます。

 

前半では、6年前の事件の生き残りである早紀(川口春奈)が家族が失踪した前後の記憶を失っているため、高倉と刑事の野上(東出昌大)が記憶を取り戻させようとするシーンがかなりありますので、この2つがどう絡むんだろうと結構引き込まれます。

 

ところが、後半になりますと、前半広げた風呂敷をたたもうとしているといいますか、どういうこと? どうして? と言ったことを説明してつじつまを合わせようとしますので、途端に突っ込みどころが増えつまらなくなります。

 

サイコパスだってネタをばらされてしまえば途端に陳腐になります。

 

常人には理解できないからサイコパスなのに、やっていることに理屈が通ってしまえば、それは一般的な犯罪の延長線上でしょう。

 

後半になりますとツッコミどころ満載にになるのですが、原作はどうなんでしょうね? 映画では許されても小説では許されそうにないことも多いですので興味があるところです。

 

クリーピー (光文社文庫)

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ということで、相変わらず、黒沢清監督、その実力がわからないままです。「トウキョウソナタ」は良かったように記憶しているのですが…。

 

トウキョウソナタ [DVD]

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