そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

おすすめ映画直近の4作品

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花咲くころ

監督:ナナ・エクフティミシュヴィリ、ジモン・グロス

(ほぼネタバレ)1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画

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ソニータ

監督:ロクサレ・ガエム・マガミ

(ネタバレ)ドキュメンタリーとしての問題提起も含めオススメです

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汚れたダイヤモンド

監督:アルチュール・アラリ

(完全ネタバレ)ラスト10分のピエールの描き方が見事

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あさがくるまえに

監督:カテル・キレヴェレ

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。

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心中天使

「しんちゅうてんし」と読むらしいです。こういう映画にどうこう言うと(もちろん悪くの場合ですが…)、ピュアな心を失ったおっちゃんに思われそうでいやなんですが、でも、ここは言いましょう(笑)。

言葉以上のものがない映画ですね。

公式サイト監督ステートメントってのがあるのですが、映画はその言葉そのままです。そのまま以上のものではないです。

「監督ステートメント」を要約すると、

私たち日本人は今、歴史上最も孤独な時代を生きていると言えるだろう。(略)『心中天使』の「世界」は、いわばそういうふうに、私たちが今住んでいる世界を、私たちとは別の視線で眺めたものである。ストーリーは荒唐無稽だが、(略)見飽きたと思っている現実を、あり得ない角度から描くことで、私たちが現在生きつつある「リアル」を表現する試み、それが本作で私のやろうとしたことだ。

ということのようで、それが実に忠実に映像化されています。

「私たちとは別の視線」あるいは「あり得ない角度から」ということは、相当意識されているようで、3人のストーリー(と言うほどのものは実はないのですが)は、実に短いカットで切り替わっていきますし、全てのシーンからことごとく生活感を排除し、ラストに至っては意図的な混乱を演出しています。

何度も言いますが、映画は「監督ステートメント」の通りに作られています。

じゃあ、それでいいじゃないかとも言えますが、でも、どうなんでしょうね…。映画が映画であるためには、映画が「リアル(現実)」を超えていなくっちゃいけないんじゃないでしょうか…。特に、現実が孤独な社会であるという、特別目新しくはない、そして多くの映画のテーマともなっているものを取り上げるのならば。

意味不明に見えるラストの数々のことも、次の言葉を忠実に映像化しているのでしょう。

本作では孤独な個人と個人が「つながる」様を描いている点である。(略)私たちは分かり合えないから悩み苦しみ別れるのだが、しかし、分かり合えないからこそつながり合うのではないか、という考え方である。

ただ、短絡的に人と人が手を握りあうことがつながることではないでしょう。