そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

当サイトおすすめ映画直近の4作品

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あさがくるまえに

監督:カテル・キレヴェレ

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。

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ブランカとギター弾き

監督:長谷井宏紀

(ネタバレ)映画はシンプルなのに物語は深い

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残像

監督:アンジェイ・ワイダ

アンジェイ・ワイダ監督の遺作、心に残る映画です!

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午後8時の訪問者

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌ

(ネタバレ)ダルデンヌ兄弟、相変わらず隙がなく完璧!

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最新記事

海炭市叙景

名古屋では、まもなく、今週末からだったと思うが、公開される予定の「海炭市叙景」を見るに先だって、原作を読んでいる。残り2,3章(正確には、章ではなく節)、今日中には読み終えることになりそうだ。

第1章第1節の「まだ若い廃墟」は、かなり印象的だ。炭鉱を解雇された失業中の兄と妹が、正月、初日の出を見るために、わずか389メートルだが、山に登る。行きはロープウェイ、しかし、帰りは、お金がないために、妹だけロープウェイに乗せて、兄は歩いて下りる。外は雪である。そして、妹は、戻らない兄を、麓で一日中待ち続ける。遭難の不安と無事に戻るだろう期待を胸に抱きながら。

そして、その結末は、第2節「青い空の下の海」の中、全く別の人物の話の中で知らされる。

そうやって読み進むうちに、何か変だ、全ての節が全く違う話ではないか、これはこの兄妹の話ではないのか、と不思議に思い、半ば気づいてはいたのだが、少し情報収集してみると、やはり、短編を1冊にまとめたものらしい。1988年から1990年にかけて、文芸雑誌(何だろう?)に連載された18編を1991年に単行本として発売したもののようだ。とはいっても、全て、海炭市に暮らす寄る辺ない(精神的な意味も含め)人々を主人公に書いており、不思議な統一感を持った連作になっている。

佐藤泰志という作家のことはよく知らなかったが、1990年に41歳で自死を選んでいる。この「海炭市叙景」は、自らが生まれ育った函館市をモデルにした遺作であり、まとめて手を入れる構想があったかどうか分からないが、未完と書いている人もいる。

さて、この小説を、どう映画にしたんだろう? 楽しみだ。