そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

当サイトおすすめ映画直近の4作品

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あさがくるまえに

監督:カテル・キレヴェレ

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。

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ブランカとギター弾き

監督:長谷井宏紀

(ネタバレ)映画はシンプルなのに物語は深い

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残像

監督:アンジェイ・ワイダ

アンジェイ・ワイダ監督の遺作、心に残る映画です!

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午後8時の訪問者

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌ

(ネタバレ)ダルデンヌ兄弟、相変わらず隙がなく完璧!

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映画「海辺の生と死」(ほぼネタバレ)演出意図が裏目か?俳優の存在感が足りず

監督:越川道夫、主演:満島ひかりで見に行ったのですが、『死の棘』の島尾敏雄さんと妻島尾ミホさんの話だったんですね。知りませんでした。 映画タイトルと同名の原作があるとのことですが、『死の棘』共々読んでおらず、小栗康平監督「死の棘」しか知りま…

映画「獣道」(ネタバレ)漫画的?劇画的?こういう映画はオリジナリティがないと難しい

「キラキラではなく、ギラギラした青春群像。実話をベースにした“真っ黒な青春映画”が誕生した。『下衆の愛』の内田英治監督と英国人プロデューサーのアダム・トレルが再びタッグを組み、オリジナル脚本で“地方社会”のリアルを笑いたっぷりに描いた異色作。…

映画「君はひとりじゃない」(ネタバレ)ある意味、今の日本が抱える病理をあぶり出す「Body/Cialo」

一昨年2015年ベルリンの銀熊監督賞受賞作がひっそり(?)と公開されています。ひっそりと言うのもなんですが、あまり注目されているようにも見えません。 でも、こういう映画がなくなって(見られなくなって)しまうというのも悲しいことで、それこそ、いま…

映画「湯を沸かすほどの熱い愛」(ネタバレ)号泣必死の家族ファンタジー

夏休みということもあるのでしょう、公開される映画がアニメやら若年層向けの恋愛ものが多く、なかなかそそられるものがありません。 そうした中にもきっといい映画があるのでしょうが、見つけ出すのは難しいですね。 で、DVD を数本借りました。 その1本「…

映画「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」セルゲイ本人には映画では伝わってこない何かがありそう

セルゲイ・ポルーニンが突然ロイヤルバレエ団を辞めると言い出したというニュースは記憶しています。 それ以前からあれやこれや問題児と言われていたとも報じられていましたので、その時は、ふ~ん程度にしか関心はなかったのですが、下の引用の写真のダンス…

映画「ハートストーン」(ほぼネタバレ)ラストのカサゴがかすかな救いでも、子どもたちの見る希望なき世界

アイスランド映画です。 最近では、「ひつじ村の兄弟」「馬々と人間たち」を見ていますが、どちらも辺り一帯知らない者のいないような狭い地域の人間模様がテーマでした。 この映画もそうした生活環境は同じようなものですが、物語は思春期を迎えた少年少女…

映画「オリーブの樹は呼んでいる」(ほぼネタバレ)寓話的趣きのあるシンプルで過剰さのないいい映画でした

監督のイシアル・ボジャインさん、この映画で初めて知りましたが、スペインではかなり名の通った方のようです。 脚本のポール・ラヴァーティさんは、ケン・ローチ監督の映画で名前を見る程度には知っている方ですが、あらためて IMDbを見てみましたら、1996…

映画「アリーキャット」(ちょっとネタバレ)窪塚洋介×降谷建志は面白く、端役でも柳英里紗は高評価

窪塚洋介さんは魅力的な俳優ですね。 やや影のある危なさでしょうか。 ただ、結構見ている割には、印象に残っている映画は未だに「ピンポン」あたりか、TVドラマでいえば「池袋ウエストゲートパーク」、最近見た「沈黙‐サイレンス‐」のキチジローは、うまく…

映画「作家、本当のJ.T.リロイ」著作を読んでみたくなります 「サラ、いつわりの祈り」「サラ、神に背いた少年」

「J.T.リロイ」 ガス・ヴァン・サント監督の「エレファント」の脚本、そしてまた「サラ、いつわりの祈り」の原作者と言われてみれば、あの頃漠然と見知っていたかもしれないと思うほどには知っているのですが、あらためて、ああ「J.T.リロイ」とはこういうこ…

映画「ボンジュール、アン」(ほぼネタバレ)アメリカ人にはこれが典型的なフランス人なのかな?

監督のエレノア・コッポラさんは、その名前のとおりフランシス・フォード・コッポラさんの妻、そしてソフィア・コッポラさんのお母さんになります。 映画界でのという意味ではその存在を知りませんでしたが、「地獄の黙示録」の制作現場の裏側を撮影したドキ…

映画「しあわせな人生の選択」(ややネタバレ)私は死にますと言われた周りの人間は大変だという話?

最近では、邦題にいかにもベタな「しあわせ」とか「人生」とかが入っているのに、原題はまったくニュアンスが違う映画はきっといい映画に違いないと分かるようになってきました(笑)。 この映画の原題は「Truman」犬の名前です。 当たりと言えば当たりの、…

映画「残像」アンジェイ・ワイダ監督の遺作、心に残る映画です

見終わって帰る足取りが重くなりました。 これ、映画としてはもちろん褒め言葉、内容的には、何というのでしょう、むちゃくちゃ重いシーンがあるとか、ドーンと心に響く(響きますが…)とかではなく、そうですね、過去の出来事だとか、他の国のことだとかと…

映画「ありがとう、トニ・エルドマン」(ほぼネタバレ)全裸パーティーの意味するもの、そしてラストカット

「ジャック・ニコルソンが自ら名乗りを上げ、ハリウッド・リメイクが決定!!」というドイツ映画なんですが、この映画をハリウッドでやってどうしようというのでしょう? もう少しスッキリしたコメディタッチの親子ものにはなるんでしょうが、むしろそんなネ…

映画「セールスマン」(ほぼネタバレ)アスガー・ファルハディ監督、「別離」がピークだったかも?

昨年のカンヌで男優賞と脚本賞、今年のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞しています。 「彼女が消えた浜辺」から見ていますが、どの映画も評価が高く、何かしら賞を取っているアスガー・ファルハディ監督です。 私の評価は、映画の完成度でいえば「別離」、…

映画「トトとふたりの姉」大人たちの身勝手さが際立つ映画だが、子どもたちが同じ大人にならない保証のない世界

公式サイトから引用しますと、この映画は、 「世界各国の映画祭で上映され、本国ルーマニアではアカデミー賞・最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞。まるでドラマのよう、けれど本作は現実の世界を映したドキュメンタリーだ。」 ということで、これ、本当に…

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マイク・ミルズ監督って、ミランダ・ジュライ監督(?)の夫なんですね。知りませんでした。 マイク・ミルズ監督の映画、初めて見ましたが、ん?「サムサッカー」見たかな? という程度の知識や印象ですが、こういう映画を撮る人なら、結婚はともかく、二人…

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日本国内よりも世界で評価の高い、その多くはヨーロッパなんですが、映画祭で受賞したり特集が組まれたりする映画監督がいます。小林政広監督もそのひとりです。ウィキペディア 本作で長編16作目、詳しく調べたわけではありませんが、多分すべて自主制作的な…

映画「ザ・ダンサー」主役のソーコ Soko がいいです。で、リリー=ローズ・デップはどうでしょう?

バレエやコンテンポラリー・ダンスについては多少の知識はありますが、ロイ・フラーさんという方は知りませんでした。 公式サイトに「モダン・ダンスの祖」というコピーが使われており、え? イサドラ・ダンカンじゃないの? と、やや疑問を感じたんですが、…

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タイトルや予告編で、何これ? 香港か中国のアクションもの? とか思いましたら、何と監督が熊切和嘉さんに主演が綾野剛さん、え? どういう映画? と興味を持ったわけです。 そもそも「ぶきょく」ではなく「むこく」と読むんですね。 それに原作が藤沢周さ…

映画「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(ややネタバレ)原作の詩集には興味は持つが、映画はダメ

「川の底からこんにちは」ではボロクソに書き、「舟を編む」では褒めまくった(それほどでもない)石井裕也監督の新作です。 原作は、最果タヒさんの詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』ということですので、多分、原作というよりも詩に触発されてのオリ…

映画「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」(ややネタバレ)イタリア的叙情感あふれる劇画的ヒーローもの

イタリアでは日本のアニメが結構テレビ放映されているという話を聞いたことがありますが、この映画は、子どもの頃から日本のアニメのファンだったガブリエーレ・マイネッティ監督が、永井豪原作「鋼鉄ジーグ」をモチーフ(でいいのかな?)に撮ったダークヒ…

映画「光」(ネタバレ)珠玉のラブストーリーというよりも河瀨直美監督の映画愛?

「殯の森」以来見ていない河瀬直美監督ですが、あらためてウィキペディアなど見てみますと、年1本は撮っているんですね。 正直なところ、あまり性に合わないのですが、「カンヌ、パルムドールか!」などとかなり宣伝をかけていますので、久しぶりに見てみま…

映画「光をくれた人」(ほぼ完全ネタバレ)と、ひねくれレビュー

「ブルーバレンタイン」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ」のデレク・シアンフランス監督、えらくドラマチックな映画を撮ったもんです。 と、ややびっくりして公式サイトを見てみましたら原作があるようです。M・L・ステッドマン「海を照らす光」、オース…

映画「草原の河」(ネタバレ)最後まで見切ればストンと心に落ちます。

チベットが舞台の映画では、「ラサへの歩き方 祈りの2400km」が印象深く、今でもその感動がよみがえってきますが、監督は中国人のチャン・ヤン監督、「胡同のひまわり」の監督でした。 この「草原の河」は、チベット人のソンタルジャ監督、日本でチベットの…

映画「パーソナル・ショッパー」(完全ネタバレ)全編クリステン・スチュワートの魅力爆発!(となったかどうか…)

「クリステン・スチュワート × オリヴィエ・アサイヤス」のチラシを見たときは、ああなるほどと、「アクトレス ~女たちの舞台」が頭に浮かびました。 そのリンクの記事で「クリステン、この個人秘書役がむちゃくちゃいい」と絶賛し、オリヴィエ・アサイヤス…

映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(ほぼネタバレ)ムーンライトよりは作品賞に値するのではと思いますが、それでも物足りない…

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」って、「海辺のマンチェスター」といった意味合いのラブストーリーか失恋ものかと思っていましたら、なんと(アメリカの)町の名でした。ボストンから北東に車で1時間15分(映画で言っていた)の海沿いの町、もともとは…

映画「タンジェリン」iPhoneで撮ろうと何で撮ろうと映画は映画

全編 iPhone5sで撮られているそうです。 MtF トランスジェンダーのセックス・ワーカー二人とアルメニア移民のタクシードライバーの三人のクリスマスイブの一日を追いかけています。 タクシードライバーのラズミックが、通りで拾ったシスジェンダーの娼婦に、…

映画「サラエヴォの銃声」(ネタバレ)前半はややかったるいが、後半に至れば傑作!

昨年2016年のベルリンで銀熊審査員グランプリを受賞しています。 今では「サラエヴォ」と聞きますと、「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争」を思い浮かべますが、この映画は第一次大戦のきっかけとなった「サラエヴォ事件」が主なテーマです。 ただ、直接的テー…

映画「ノ―・エスケープ 自由への国境」(ネタバレ)こういう映画を面白く見せるには才能を要す

ホナス・キュアロン監督は、アルフォンソ・キュアロン監督の息子さんで「ゼロ・グラビティ」の脚本にも名を連ねています。 二世がそこそこ活躍するというのはどの世界でもあることですが、やはり環境が人間の成長に大きな影響を及ぼすということでしょう。 …

映画「僕とカミンスキーの旅」(ほぼネタバレ)いろいろなものが散りばめられており一筋縄ではいかない

「グッバイ・レーニン!」と聞けば、ああ、あの映画ねと、いくつかのシーンをすぐに思い出すくらい記憶に残るいい映画でしたが、言われてみれば、あれから12年、ヴォルフガング・ベッカー監督の映画は何も公開されていないようです。 IMDbを見ても、この間、…