そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

おすすめ映画直近の4作品

f:id:ausnichts:20180225200955j:plain


ナチュラル・ウーマン

監督:セバスティアン・レリオ

(ネタバレ)ロッカーの中にあったもの、それはマリーナがマリーナであるためのもの

>>

f:id:ausnichts:20180218134735j:plain


花咲くころ

監督:ナナ・エクフティミシュヴィリ、ジモン・グロス

(ほぼネタバレ)1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画

>>

f:id:ausnichts:20180112160547j:plain


ソニータ

監督:ロクサレ・ガエム・マガミ

(ネタバレ)ドキュメンタリーとしての問題提起も含めオススメです

>>

f:id:ausnichts:20171107173309j:plain


汚れたダイヤモンド

監督:アルチュール・アラリ

(完全ネタバレ)ラスト10分のピエールの描き方が見事

>>
最新記事

「心と体と」(完全ネタバレ)おお、見応え充分のシリアス系…と、終わってみればラブコメ系!?

ハンガリーの映画です。昨年2017年のベルリンで金熊を受賞しています。 全く知らない監督ですので公式サイトの紹介を見てみましたら、1989年にデビュー作の「私の20世紀」という映画でカンヌのカメラドールを受賞し、その後数本をヴェネチアやロカルノに出品…

「彼らが本気で編むときは、」(DVD)とてもわかりやすい人物配置の家族ファンタジー

DVD視聴ですので今さら言うことではありませんが、生田斗真さんが MtFのトランスジェンダーで、肉体的にも女性に移行した人物を演じています。 日本のメジャーな映画では、おそらくトランスジェンダーの人物が主演の映画はなかったのではないかと思いますが…

「恋する都市 5つの物語」若手中国人監督5人によるオムニバス映画。ウォン・カーウァイを思わせる映画もあり…

若手中国人監督5人によるオムニバス映画です。 プラハ、上海、パリ、小樽、フィレンツェの5都市を舞台にして、それぞれ男女の様々なラブストーリー(的交流)を描いています。 基本的には5つの物語に関連性はないのですが、エンドロールでそれらをうまい…

「女は二度決断する」(ネタバレ)単なる復讐物語にしかみえない。

ファティ・アキン監督の映画は、 「愛より強く」以来、「トラブゾン狂騒曲」というドキュメンタリーをのぞいてすべて見ていますが、本人がトルコ移民二世のドイツ人ということからでしょう、トルコ系としてのアイデンティティに関わる物語がほとんどで、描か…

「ワンダーストラック」50年の時を超えたファンタジー、NYのジオラマは必見!

「キャロル」のトッド・ヘインズ監督ですので見に行きましたが、ちょっとばかり大人には単純すぎますかね。文部科学省の推薦(?)のクレジットが入っていました。 原作者のブライアン・セルズニックさんは児童文学者なんですね。見ていないのですが、「ヒュ…

「ラブレス」(ネタバレ)愛なく殺伐たる風景にみえるけれど、あるいは特異なことでもないかも…

アンドレイ・ズビャギンツェフ監督、日本語的には記憶しづらい名前の監督ですが、「父、帰る」以来ずっと見ている監督です。 前作「裁かれるは善人のみ」では割とごちゃごちゃいろんな事が起きていましたが、この映画はシンプルそのもの、ある夫婦の「LOVELE…

「わたしたちの家」2017年PFFアワードグランプリ受賞作、見えても見えなくても変わらない

昨年2017年のPFFアワードでグランプリを受賞した作品が劇場公開されています。詳しく調べたわけではありませんが珍しいことなんだろうと思います。それに、そもそもが東京藝術大学大学院の修了作品として制作された映画ということですので、相当注目されてい…

「娼年」(ネタバレ)8割方セックスシーンのコメディのような映画

マジなのか、ふざけているのか、よくわからない映画です(笑)。 ほぼ全編とは言わないまでも8割方はセックスシーン、それも内容はほぼ AVネタですし、映像的にも、XXXXやXXXなんて AVでしかやっちゃいけないことでしょう(笑)。 ただ、笑えるんですよ。 …

「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」(ネタバレ)We shall never surrender. 我々は決して降伏しない Never! Never!

チャーチルと聞きますと、私は、チャーチル、ルーズベルト、スターリンの3人が座って居並ぶ「ヤルタ会談」の写真がすぐに浮かびます。 あれは第二次大戦も末期、1945年の2月、いわゆる戦勝国が戦後処理を話し合った会談ですが、この映画は、イギリスにとっ…

「ブルー・バタフライ」ドキュメンタリー「健さん」の日比遊一監督が撮った初の劇映画

日比遊一監督という方を知らなかったのですが、名古屋出身でニューヨーク在住なんでしょうか、ウィキペディアには「健さん」という高倉健さんのドキュメンタリーを2016年に撮っており、一昨年のモントリオール映画祭で最優秀作品賞を受賞したとあります…

「馬を放つ」(ネタバレ)キルギス発。言葉を得て文明をもった人類の永遠の矛盾

キルギスの映画です。 予告編を見た時に以前なにか見たことが…、と漠然とした記憶が蘇っていたまま調べもせず見に行ったのですが、主演のアクタン・アリム・クバトさんを見て思い出しました。 「明りを灯す人」でした。同じく監督、主演の映画です。 読み返…

「修道士は沈黙する」(ネタバレ)大人向けのアイロニカルな舞台劇のような映画

「ローマに消えた男」しかみていませんが、 ロベルト・アンドー監督の映画はあまりマジで見ちゃいけないことを再確認しました(笑)。 つくりは大層なんですが、どこかふざけたところがあり、真剣に見ていると陰でくすくす笑われているのじゃないかという感…

「BPM ビート・パー・ミニット」(ネタバレ)刹那的な人間関係を描いているのかもしれない

「BPM」Beats Per Minute. ダンスミュージックでは、この曲は BPMいくつなどと結構よく使いますが、1分間の拍数を表す言葉で、昔のディスコサウンドは 120くらい、トランス系の曲ですと140くらいはあるのではと思います。 原題はそのものずばり「120 battem…

「彼の見つめる先に」(ネタバレ)もうゲイという言葉もやめようよ、ブラジル発の爽やか青春物語

ブラジル、サンパウロからの青春映画です。 ダニエル・ヒベイロ監督が2010年に撮った「I Don't Want to Go Back Alone」という短編映画を同じキャストで長編映画化した作品とのことです。 監督は、1982年生まれですから35、6歳ですね。 公式サイトに2014年の…

「聖なる鹿殺し」(ネタバレ)悲劇的ではない、ギリシャ神話を基にした家族愛憎物語

「聖なる鹿殺し」なんてタイトル、無茶苦茶そそりますね。 ただ、英語タイトルは「The Killing of a Sacred Deer」ですから「聖なる鹿」を殺したことを意味していると思われ、ややニュアンスが違いますし、そもそも映画を見ても鹿など出てきません。それでも…

「15時17分、パリ行き」ネタバレする必要もない実話を事件の当事者が演じる

クリント・イーストウッド監督、 87歳ですか。 すごいなあと思いますが、上には上がいるもので、よく知られているところでは、ポルトガルのマノエル・ド・オリヴェイラ監督は、105歳で撮った「レステルの老人」が遺作になっていますし、日本でも新藤兼人監督…

「ダウンサイズ」(ネタバレ)アレクサンダー・ペイン監督、SF的寓話物語を撮ってはみたが…

なんとも奇妙な映画ですね。作っているうちに、何やってんだかわかんなくなってしまったような…(笑)。 監督は、アレクサンダー・ペインさんで、「アバウト・シュミット」「サイドウェイ」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」と、自分でも意外と見ているこ…

「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」(ネタバレ)モードとエベレット、4メートル四方の幸せ

「シェイプ・オブ・ウォーター」は作品賞や監督賞を受賞しましたが、サリー・ホーキンスさんの主演女優賞は残念でしたね。でも、レビューにも書きましたが、サリー・ホーキンスさんあっての映画ですから、当然ながら、それも含まれた評価と考えるべきでしょ…

「ハッピーエンド」(ネタバレ)85歳と13歳、救いのないふたつの「死」

ミヒャエル・ハネケ監督はどうやら「死」に取り憑かれているようです。 前作「愛、アムール」に引き続き「死」について語っています。むしろ、この映画の方が「愛」がない分、より「死」に向かっているように思います。 Facebook やチャットなどの現代のコニ…

「シェイプ・オブ・ウォーター」(ネタバレ)偏見や差別をはねのけることができるのは、やはり「愛」

この映画、アカデミー賞の13部門でノミネートされているそうですが、主演女優賞のサリー・ホーキンスさんは是非とも受賞してほしいですね。おそらく、彼女でなければ映画そのものがこの出来にはならなかったでしょう。 もうひとり目立つのが悪役をやっている…

「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」(ネタバレ)欲望なき縺れ、殺意なき殺人

昨年2017年のカンヌで監督賞を受賞しています。 ソフィア・コッポラ監督の映画は、「ロスト・イン・トランスレーション」「マリー・アントワネット」「SOMEWHERE」と見ていますが、どれも(私には)全然ダメで良さが全くわかりません(ペコリ)。 今読み返し…

「ナチュラル・ウーマン」(ネタバレ)ロッカーの中にあったもの、それはマリーナがマリーナであるためのもの

むちゃくちゃ力強い映画です。 最近やたら耳にする、特にオリンピックシーズンでしたので毎日のようにテレビから流れてくる「勇気をもらう」という言葉を(嫌いだけど)あえて使えば、これほど「勇気をもらえる」映画、そして人物はいないでしょう。 映画の…

「苦い銭」日々作られる爆買いイメージに隠された(もうひとつの)中国を知る

ドキュメンタリーなんですが、2016年ヴェネチアのオリゾンティ部門脚本賞(Best Screenplay)を受賞したという映画です。 一般的な感覚からしますとドキュメンタリーに脚本ってあるの?と思いますが、ドキュメンタリーだって、どう構成しどう見せるかという…

「リバーズ・エッジ」(原作知らずの斜め読みネタバレ解説)40代のノスタルジー

岡崎京子さんについてもこの映画の原作についても何も知らない者のレビューです。今、公式サイトとウィキペディアを読んだ程度です。 それにしても最近の日本映画は、漫画が原作とかアニメの実写とかが多くなっている印象です。元となるものが、形は違っても…

「ゆれる人魚」(ネタバレ)ポーランド発、ややホラー、やや純愛、ややミュージカルなファンタジー映画

面白いのか面白くないのか、洒落ているのかダサいのか、ユニークなのかありきたりなのか、あらゆる点で判断に迷う映画です(笑)。 ポーランドのアグニェシュカ・スモチンスカ監督の長編デビュー作とのことです。 今ではヨーロッパで製作される映画をどの国…

「花咲くころ」(ほぼネタバレ)1992年トビリシ、14歳エカとナティアの二人は確かにその時そこで生きていたという映画。

この映画、2013年の製作で、その年の東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞している映画です。 とてもいい映画で私はお勧めしますが、こうしたやや地味とも言える映画の公開は難しいのでしょう。まさかジョージア出身の栃ノ心が優勝したタイミングを見計ら…

「The PROMISE 君への誓い」(ネタバレ)ホテル・ルワンダの監督が史実をベースに架空の人物を据えてアルメニア人大虐殺を描く

アルメニア人大虐殺のことを知ったのはいつだったんでしょう? 2年くらい前に見たファティ・アキン監督の「消えた声が、その名を呼ぶ」の頃にはもう知っていましたので、それよりも前、いずれにして映画からでしょう。 150万人が犠牲になったとも言われるオ…

「犬猿」(ネタバレ)舞台劇にもできそうな会話劇、面白いですよ。特に江上敬子さんがいいです。

映画と関係のないところから入りますが、監督の𠮷田恵輔さんの「𠮷」って公式サイトでは「つちよし」になっていますね。普通じゃ変換されません。 ちょっと調べてみましたら、もともと「吉」が旧字体で「𠮷」が新字体(異字体)の同じ文字で、「𠮷」は現在で…

「RAW~少女のめざめ~」(ネタバレ)スタイリッシュな映像のグロさなしのカニバリズム映画

名古屋での話ですが、この映画、東方面に住むものには地の果てにも感じる(ペコリ)港方面のシネコンの、それも夜7時10分の1回しか上映しないというかなりひどい扱いをされており見逃すところでした。 なのに結構入っていましたよ。 カニバリズムを扱って…

「紙の月」(DVD)宮沢りえさんの映画でした

宮沢りえ主演、吉田大八監督、角田光代原作の2014年の映画です。日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など数多くの賞を受賞しているようです。確かに主演女優賞にふさわしい宮沢りえさんの映画ですね。 最近吉田大八監督の「羊の木」や角田光代原作の「月と雷」…